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承継~権利義務の引き継ぎ~

司法書士試験に出題される民法では、利益衡量の原則に基づき、承継について定めています。

司法書士試験で最も重要な出題科目の1つ、民法では「利益衡量」という本質に基づき、2つの利益を比べてより大きな利益をもたらす手法がとられます。

では、事例を一度整理してみましょう。
Aさんが主張出来ることは、Cさんの過失です。
それに対するCさんの主張は、Aさんの帰責事由と取引の安全の2点です。

しかしここで1つ、重大な問題が発生してくることになります。

承継

民法の大前提になる考え方に、「承継」というものがあります。
これは「権利は人から人へと受け継がれるもの」であるということで、同時に「何も無いところから権利は生じない」ということです。
承継とは前の人の権利や義務を引き継ぐことで、前主に権利があれば承継人にも権利がありますが、前主に権利が無いと承継する権利が無いため承継人にも権利が無い、となるのです。

事例の場合の権利とは、時計の所有権になりますが、当然この所有権も自然発生するものではなりません。
元々は時計の製作者にあったものを商人が買い取ることで商人へと移り、その商人がAさんのおじいさんに売ることでまた移り、Aさんのおじいさんに所有権が承継され、そして最終的に時計をもらったAさんに所有権がある、ということになります。
そしてAさんはBさんに時計を「貸した」段階でしかありませんから、AさんからBさんへの所有権の承継は未だなされていないという状況です。

BさんがAさんから預かったのは、いわば権利の入っていない空の箱のようなものです。
空の箱を引き継いだところで空の箱であることに変わりはありませんから、BさんからCさんにそれが受け継がれても、箱は空のまま、つまりCさんに所有権が承継されているということにはなりません。
したがってCさんは無権利者のBさんの地位を受け継いだだけであり、Cさんが時計の所有者であるとは言えないということになります。

では、この裁判は未だ所有権を持っているAさんの勝ちになるのでしょうか。
次のページを見てみましょう。

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