お問い合わせ

全100講義が無料で見放題 会員登録(無料)

会員ログイン

  1. 資格スクエア
  2. > 司法書士講座
  3. > 司法書士
  4. > 勉強法
Image036

公信力~無から有が生じる民法の例外~

司法書士試験に出題される民法では、利益衡量の原則に基づき、公信力について定めています。

司法書士試験の出題科目の1つ、民法の本質に「利益衡量」がありました。
裁判は2つの利益を量ってより大きい方を選ぶことになります。

さて、法律の大原則として「承継」という、権利義務は受け継がれるものであり自然発生はしないというものがあります。
この考え方に基づくと、Aさんの所有権はBさんに受け継がれていないため、BさんからCさんへの所有権承継もなされておらず、Cさんを所有者とは言えないということになります。

しかし、民法には例外として何もないところから権利義務が生じるということが稀にあるのです。
本当に少なく数えるくらいしか無い例外ですが、この裁判はそうなる可能性が大いにあります。

公信力

民法192条『即時取得』ではこう述べられています。
「取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。」 占有というのは、自分のためにする意思に基づき物を所持、事実上支配することです。

この事例において、「動産の占有を始めた者」は時計を買い取って手元に置いているCさんです。
法律上の善意は「知らないこと」であり、CさんはBさんの悪事を予測可能だったとはいえ知らなかったのですからこれに該当します。
「動産について行使する権利」は色々あるのですが、この事例の場合は「所有権」です。

民法192条を事例に当てはめると「CさんがBさんの無権利を知らず、かつ知らないことに過失が無ければCさんが所有権を取得する」ということになります。

このように、権利義務が何もないところから生じることを「公信力」といいます。
公に信じると書いて公信力ですが、この場合において信じるのは「虚偽の外観」であり、この事例においての「あたかも時計の所有者であるようなBさんの姿」です。

まさかBさんが「この時計はAさんのものなんだけど」などと言うはずもありませんし、売る以上は所有者らしく振る舞うでしょうから、Cさんがその振る舞いを信じるのも自然なことです。
このように「虚偽の外観」を信じた結果に生まれるものが公信力であり、民法192条上で認められているのです。

資格スクエアの司法書士講座