お問い合わせ

全100講義が無料で見放題 会員登録(無料)

会員ログイン

  1. 資格スクエア
  2. > 司法書士講座
  3. > 司法書士
  4. > 勉強法
Image059

当事者~誰が当事者か、誰が第三者か~

司法書士試験で最も重要な出題科目の1つ、民法では「利益衡量」という本質に基づき、2つの利益を比べてより大きな利益をもたらす手法がとられます。

さて、前ページの続きですが、CさんはBさんの権利義務を丸ごと受け継ぐ、包括承継をしたことになります。
承継されたものの中には、Aさんの時計の占有権も勿論含まれていますが、あくまで「預かった」という地位であるために「Aさんに時計を返す」という返還義務も負っているのです。

当事者

即時取得のように、何もないところから権利義務が生じるなどといった民法の例外が認められたのは、それが取引の安全を守るため、善意の第三者を保護するという目的があったからです。
しかし相続では安全を守るべき「取引」は存在しません。
Bさんが死亡したのは「事件」であり、BさんとCさんが時計に関して何らかの取引をしたというわけではないのです。

即時取得を認める民法192条でも「取引行為によって」と言われており、相続にこれはあてはまらないため、この事例において即時取得が成立することはありません。 Cさんは、Aさんに時計を返還すべき当事者なのです。

当事者とは第三者、たとえば前に出てきた事例における「何も知らずに時計を買ってしまったCさん」のような存在とは区別して考えられます。
もしもこの事例において、Cさんが善意無過失のDさんに時計を売ってしまい、かつDさんが時計の引渡しを受けた場合には即時取得が成立するため、時計の所有権がAさんのもとを離れます(占有改定の場合はこの限りではない)。
このDさんは第三者であり、Cさんの占有という外観を信頼して取引した存在なので、即時取得の保護の対象としてみなされるのです。

当事者と第三者を分けて考える発想は民法において大変重要です。
保護されるかどうか、問われる責任の有無など様々な観点において異なるため、誰が当事者にあたり誰が第三者であるのかということを、しっかり踏まえるようにしましょう。

資格スクエアの司法書士講座