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取消の効果~契約を取り消した後はどうするのか~

司法書士試験に出題される民法の債権編では、契約が取り消された場合の事後処理について定められていません。

司法書士試験に出題される民法では、債権について定められています。
債権はほとんどが契約によって発生するものですが、時には事務管理、不当利得、不法行為によって法定の債権が成立することもあります。

取消の効果

未成年者であるAさんが、法定代理人の同意を得ないで自己所有の時計をBさんに売ってしまったとします。
代金も受け取ったのですが、しかしAさんは気が変わったということで契約を取り消しました。

この場合、制限行為能力者のAさんはもちろん時計を取り戻すことが出来ます。
しかし「契約を取り消したのだから時計が返ってくるだろう」とだけ考えるのではなく、どの法律で根拠づけるのということを理解しなくてはなりません。

民法121条『取消の効果』では、「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。」とされています。
つまり、行為が取り消された場合にはその時点で効果がストップするのではなく、「初めからこんな契約はなかった」と言えるような状態に持っていくことが必要なのです。
これを「取消しの遡及効」といい、過去にさかのぼって契約を無かったことにするということになります。

上記の事例の場合では、売買契約があったところで一旦、契約は有効なものとして成立し、AB間で代金と時計の授受が起こります。
そしてAさんが取り消したため遡及し、何もなかったことになり、2人の契約関係が切れて法律上の他人に戻ります。
しかし契約が切れるだけでは、2人が他人に戻るだけで代金と宝石はそのままの状態でしかありません。
代金はAさん、宝石はBさんのところにあるままです。

ですが、民法上では契約取消後、また初めから無効であった場合の事後処理については何も決められておらず、具体的に決めた条文もありません。
こういった問題は「不当利得」と見なし、民法債権編の後方にある、全くの他人の間に生じる債権債務関係に関する条文を適用するしかないのです。

 

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