司法試験予備試験と法科大学院の違い
司法試験予備試験(予備試験)とは、司法試験を受けるための試験です。弁護士になるためには、司法試験を受けるためには、予備試験に合格するか、法科大学院(ロースクール)を卒業する必要があります。従来の一発試験型の司法試験と、今の司法試験では大きく制度が異なっているのです。
法科大学院は、大学を卒業した方が、進む専門職法科大学院であり、原則としてフルタイムの講義がなされます。一般に1クラスあたり数十人からなり、同じ司法試験、という目標に向かって進むという点で、モチベーションが維持しやすいという反面、講義時間に加え、豊富な課題などで、時間的制約は極めて大きいといえます。
これに対して、予備試験には受験制限がありません。最近では、年配の方から、高校生まで幅広く受験をしています。また大学生の予備試験受験も近年では増えており、時間とお金がかかる法科大学院ルートからの抜け道、いわば「fastpass」のような使い方もされています。
社会人の方の予備試験受験が増えています
仕事を続けながらフルタイムの講義を受ける、というのは非常に大変なものです。夜間に通うことができる法科大学院も一部ありますが、法科大学院の課題や試験に加え、司法試験の勉強を行うことはとても大変。
そこで、近年では受験資格に制限のない予備試験を目指される方が近年では増加傾向にあります。とりわけ、オンライン講義などをうまく使いながら、短い時間の中で、効率よく予備試験を目指される方が増えています。
そもそも、予備試験は社会人のための試験です
現状では、上述のように、予備試験制度は、学生・法科大学院生の抜け道のような使われ方もされております。
しかしながら、実は予備試験は、そもそも社会人の方に向けられた試験なのです。
法曹制度改革の歴史を紐解いてみると、予備試験制度の本来の趣旨は、多様なバックグランドを持った社会人の皆様の知識・経験を法曹界(弁護士・裁判官・検察官など)に還元して欲しい、というものでした。
旧司法試験と比べ、覚えるべきことが少なくなり、「覚えた知識を使いこなす」ことが求められていることも、豊富な学習時間が取れない社会人の皆様に追い風となっております。
ぜひ、社会人の皆様、予備試験を目指してみてください。