行政書士は「意味ない」資格じゃない!幅広い業務範囲から私のブルーオーシャンを探せる行政書士の魅力を解説

行政書士は「意味ない」資格じゃない!幅広い業務範囲から私のブルーオーシャンを探せる行政書士の魅力を解説

行政書士になりたい!とせっかく思い立ったのに、ネットなどで「行政書士は取っても意味ない」という情報を見てしまうと、悩んでしまいますよね。資格の価値について語る記事は多いですが、行政書士資格は、本当に苦労して取っても意味ない資格なのでしょうか。

そのように言われてしまうのには理由もあるはずなので、この記事で追求します。また、行政書士資格取得には大いに意味があると肯定する意見についても、しっかり紹介します!

1 行政書士は意味ない資格?

行政書士は「頼れる街の法律家」と呼ばれる、身近な法律系国家資格です。官公署に提出する書類の作成・提出を独占業務としているため「書類のプロ」とも呼ばれます。

行政書士になるための登竜門である行政書士試験は、例年合格率が10%程度の難関試験です。

⑴ 行政書士の業務とは?

官公署に提出する書類といったら、何をイメージされるでしょうか。行政書士が取り扱う書類を具体的に挙げると、「営業許可届け」「会社定款」「車庫証明」などがあります。いざ作成しようとすると複雑で分かりにくいものが多く、平日しか開いていない官公署も多いことから、行政書士に書類作成・提出を依頼する人が多くいます。

行政書士は、10,000種類以上の書類を取り扱うことができます。ひとことでは説明できないような幅広い業務範囲を持つ資格が、行政書士なのです。

⑵ 行政書士の独占業務とは?

以下の業務は、「行政書士法1条の2」に規定された行政書士の独占業務です。一般の方が以下の業務を報酬を貰って行うことはできません(一部の有資格者を除く)。

 

官公庁へ提出する書類の作成 営業許可届、車庫証明など
権利義務に関する書類の作成 遺産分割協議書、各種契約書、念書、示談書、協議書、内容証明、告訴状、告発状、嘆願書、請願書、陳情書、上申書、始末書、定款など
事実証明に関する書類の作成 実地調査に基づく各種図面類(位置図、案内図、現況測量図等)、各種議事録、会計帳簿、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表、申述書など

⑶ 未経験で独立開業してもうまく行く可能性が高い

行政書士は、独立開業したい人にとっては大変役立つ資格です。しかし行政書士資格は、就職や転職に抜群に役立つわけではありません。つまり、サラリーマンの転職ではなく、退職して独立する時にもってこいの資格だということです。

行政書士は「未経験開業」でも比較的うまく行きやすい資格だといわれています。加えて、開業にあたっての初期費用も少なくて済みます。自宅を事務所として使用すれば、PC、電話、FAX、ホームページがあれば開業できてしまうからです。このように考えると、行政書士は、ものすごいメリットを持つ資格ではないでしょうか。

独立開業で最も大変なのは、会社員時代と違って、事務所が軌道に乗るまでは営業活動が必要なことです。顧客が一定数獲得できるまでは、土日もなく働かなくてはいけないでしょう。

2 行政書士はなぜ「意味ない」資格といわれてしまうの?

行政書士が独立開業向きの仕事である以上、ある程度向き不向きが出てくるでしょう。「経営者」のマインドを持つことが必要ですし、仕事のミスは全て己の責任と考える器がないと、成功は難しいでしょう。

行政書士資格に対して「転職に有利なはず」「稼ぐのが楽になるはず」と幻想を抱き、勘違いしている人達もいるでしょう。そのような人達は資格取得しても思い通りにならないので、「行政書士なんか意味ない」と、安易に言いかねないでしょう。

他にも、行政書士資格が安易に「意味ない」と言われてしまいかねない要素はあります。

⑴ 試験の難易度が比較的低いから

先述の通り、行政書士の平均合格率は10%程度です。この合格率は他士業と比べると比較的高いため、「誰でも取得できる」というイメージを持たれやすいと考えられます。加えて、公務員には「特認制度」といって、一定年数勤めれば無試験で行政書士資格が得られる制度もあることから、行政書士の難易度は低いというイメージを作る一因になっているのかもしれません。

⑵ 開業者が飽和状態で、廃業が多いため

行政書士試験の合格率は他士業よりも高く、また独立向きの資格であることから、行政書士の独立開業者の数は必然的に高くなります。2020年4月1日現在の開業者は、全国に48,639名もいるため、既に飽和状態を迎えているとも見て取れます。市場は独立開業者で溢れ、少ないパイを取り合っている状態に近いのかもしれません。

また、行政書士には「廃業してしまう行政書士が少なくない」というイメージもついて回ります。先述の通り、開業したら営業センスの有無は生命線になります。実務能力はあるのに顧客獲得が上手くいかず、やむなく廃業に追い込まれる行政書士も少なくないのは事実なのです。

⑶ AI台頭による職業淘汰が囁かれているから

行政書士は将来、AIによって代替されていく仕事の代表格だという話を、聞いたことはありますか。確かに、行政サービス自体が「デジタル・ガバメント」の名のもとに電子申請化されています。しかしこれは、世界的な流れです。行政書士業務のなかでも、比較的単純な書類作成や手続きは、徐々にAIに代替されていくでしょう。

しかし、このような言説は、広い守備範囲を誇る行政書士業務の全貌を、知らずして語られているものです。行政書士業務は社会の動向に併せて、法改正とともに業務範囲を広げています。また、コンサルティングも求められる機会が増えていて、行政書士業務自体が単なる書類作成だけではなくなってきているのです。

3 行政書士資格を意味あるものにするために

「行政書士資格は取る意味ない」「行政書士の仕事は淘汰される」といった、危機感を煽るのが目的の言説は、素直に鵜呑みにする必要はないでしょう。ただ、電子申請化が導入されたらいち早く習得したり、新業務分野が加わったら誰よりも早く対応したりする努力は必要です。そうしないと、競合と差別化を図ることができなくなります。

その他にも、行政書士資格を最大限に活用していくために必要な心得があります。それらを以下に紹介していきます。

⑴ 行政書士の社会的評価は上がっている

ひと昔前は、行政書士の知名度は大変低いものでした。しかし最近では違います。「相続」「遺言」の書類作成のプロとして、行政書士がメディアで解説する機会も増えてきたからです。また許認可申請のプロとしても名高い行政書士ですが、起業するハードルが年々低くなっていることも、認知度を上げるのに一役買っていると思われます。

市民の生活を守る民法に改正があれば、行政書士の業務内容にも変化が生じることが多くあります。例えば、民法改正で時効制度が変わったり、賃貸物件の敷金に対する考え方が変わったりした場合がそうです。そもそも業務範囲が広い行政書士は、法改正があれば、それについてサポートしたり解説したりできるのです。

⑵ 成功している行政書士に学ぼう

成功している行政書士の中には、年収1,000万円を超える人も多数います。

そういった方々が一様に口にするのは、「ちゃんと営業して普通に仕事をこなしていれば、行政書士は年収1,000万円を楽々超える仕事だ」ということです。

顧客をしっかり獲得している行政書士は、以下のような工夫を怠りません。

・マーケティングによる新分野の開拓

・ホームページ開設はもちろんのこと、SNSのフル活用

・人脈の構築

こういったアクションを起こさず、ひたすら「待ち」の姿勢でいるだけの行政書士の行く末は、言うまでもなく悲惨なものになるでしょう。

行政書士事務所は、顧客と顧問契約を結ぶことはありません。加えて行政書士の案件には「スポット契約」が多く、継続性がない単発案件がほとんどであるというハンデがあります。これらを鑑みても、営業を怠ってしまうと事務所の存続にかかわるのです。

行政書士会に所属すれば、会主催の会合に呼んでもらえるメリットがあります。そこでは、成功している行政書士と出会えることがあります。そういった出会いがあれば、成功の秘訣を伝授してもらえるかもしれませんし、仕事を分けてもらえるかもしれません。

⑶ 特定分野のエキスパートを目指そう

広い業務範囲を持つことは行政書士の強みですが、全分野を網羅するのはもちろん不可能です。いくつかの特定分野のエキスパートを目指すべきですが、それでも長い時間がかかりますし、経験値も必要です。その分野のエキスパートだと認知されるまでには、実践を積みスキルを蓄積することが重要だからです。

自分の専門分野を定めたら、同業者から仕事を回してもらえることも起こり得ます。

稼いでいる行政書士の多くは、「建設業許可申請のスペシャリスト」「入管業務一本」など、自分の専門分野を定めてセルフブランディングしています。

また、単一分野に特定するよりも、複数の分野を取り扱た方が、顧客獲得のチャンスが増えるのも事実です。複数分野のエキスパートである行政書士も、増えてきています。

行政書士には、自ら市場調査をおこない、ブルーオーシャン市場を開拓していく姿勢も必要です。そして、競合にはない付加価値を、自らに付け足していくのです。稼いでいる行政書士は、セルフブランディングをおこなうことで、競合と差別化するのが上手いといえます。

例えば、機械に強い行政書士なら、ドローンの飛行許可申請とそれに関連したビジネスの許認可申請を請け負うことができます。旅行が好きな行政書士なら民泊許可申請、外国語スキルがあるなら、それを活かして新在留資格である特定技能制度のプロのなるなど、様々な道があります。行政書士は何しろ業務範囲が広い仕事であるため、自分の専門分野はきっと見つかるはずです。

4 サマリー

行政書士資格の取得について、思わず「意味ない」と言った人も過去にはいたことでしょう。しかし一方で、自分の専門分野を磨き上げ、抱えきれないほど仕事の依頼がある行政書士もいます。それぞれの立場から教訓を学べば、自分の能力と資質を最大限に活かした行政書士になれるでしょう。

5 まとめ

・行政書士は、官公署に提出する書類の作成・提出を独占業務とするため「書類のプロ」と呼ばれる。

・行政書士は「未経験開業」でも比較的うまく行きやすい資格だといわれている。

・行政書士は開業向きの仕事なのに「転職に有利なはず」と幻想を抱く人達が「行政書士は意味ない」と言っていることはあり得る。

・意味ない資格と言われる他の理由には、試験の難易度が低いから、開業者が飽和状態で廃業が多いから、AIによる職業淘汰が囁かれているからがある。

・行政書士を意味ある仕事にするには、成功している行政書士に学び、特定分野のエキスパートを目指すことである。

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