宅建の問題を徹底攻略!例題・学習の進め方・民法改正のポイント

宅建の問題を徹底攻略!例題・学習の進め方・民法改正のポイント

宅建試験に合格するためには、過去の試験問題を分析することは非常に重要です。その結果、出題の傾向を知ることができ、学習の道筋を立てるのにも役立ちます。しかし、独力で過去10年以上もの問題を分析するのは困難でしょう。

 

本記事では、宅建試験で過去に出された問題や傾向を分析した情報について詳しくご紹介します。宅建試験の勉強をする際の参考にしてみてください。

 

1 宅建の4種類の科目と問題の構成

宅建試験の問題は、大きく4科目に分けられます。4科目については以下の通りです。

  • 民法等
  • 宅建業法
  • 法令上の制限
  • 税その他

実際に2019年の過去問を例にあげると、民法等が14問、法令上の制限が8問、宅建業法が20問、税その他が8問出題されています。宅建試験に合格するためには、4科目それぞれの特徴や勉強法を知っておくことが非常に重要です。ここでは、それぞれの科目について詳しく解説します。

 

(1) 民法等

民法と借地借家法、不動産登記法から出題されることから非常に範囲が広く、苦手意識を持つ受験生も少なくありません。その一方で毎年14問程度出題されるため、合格を目指すには勉強が欠かせない科目でもあります。

 

民法等の受験勉強対策をする際は、以下の点に注意してみてください。

 

  • まずは理解することに重点を置いて勉強する
  • 理解しやすいように、図などにまとめておく
  • 条文などの丸暗記は宅建試験には不必要

 

中でも特に、理解力アップに重点を置くことが重要です。実際に、2020年10月の宅建試験での出題では「建物の賃貸借契約が期間満了により終了した場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか」といった理解力に関する問題が多数出題されています。

そのため民法等は、何度もテキストを読み込んで完璧に理解するようにしてください。

 

(2) 宅建業法

 

宅建業法は「35条書面の重要事項説明書」「37条書面」など、宅地建物取引業で必要な知識が出題されます。4科目の中で一番重要性の高い試験科目と言われており、宅建業法である程度得点できないと、宅建試験合格への道のりはかなり厳しくなります。なぜなら、宅建業法の出題数は50問中20問程度と、試験科目の中で最も多く出題されるためです。

 

また宅建業法には、過去問の類題が頻出する傾向にあります。実際に2020年10月の宅建試験での出題では、「宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれかといった、過去に何度も出題されている「35条書面の重要事項説明書」について出題されています。

 

こうした理由から、合格のための最も有効な対策は、過去問の反復学習です。何度も繰り返し解くことで、満点を狙うことも不可能ではありません。

 

(3) 法令上の制限

 

法令上の制限は、土地の利用や建物の建築を制限する法律について出題されます。都市計画法や建築基準法、農地法、国土利用計画法などです。実際に2020年10月の宅建試験では、「建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれかといった、そのまま建築基準法を問う問題が出題されています。

 

このように、基本的には暗記で回答できる問題も多く、テキストや問題集を繰り返し解くことがおすすめです。ただし、問題数は全体のうち8問程度とやや少なめのため、学習時間をかけすぎず適度に勉強しましょう。

(4) 税その他

 

税その他は、名前の通り税法と不動産関係の統計などが出題されます。出題範囲が非常に広いため、試験対策を立てにくいのが特徴です。さらに、出題数も全体のうち8問程度と少ないため、勉強時間の比率は少なめにすることをおすすめします。

 

ただし、統計問題など毎年必ず出題される問題は重要です。実際に2020年10月の宅建試験での出題でも、「次の記述のうち、正しいものはどれか」といった統計の習熟について問う問題が出題されています。毎年統計問題は出題されるため、試験直前に必ず「最新の統計」を確認するようにしてください。

 

また、税その他の最後5問は5問免除の対象であるため、宅建業者に従事している方は5問免除の利用を検討するのが得策です。

 

2 宅建試験の問題形式(パターン)

宅建試験の出題形式は、全問4択のマークシート形式です。そのため、偶然の正解や消去法での正解も少なくありません。しかし宅建試験では、前述での正解を防ぐよう主に3種類の問題形式を使い分けています。

宅建試験での3種類の問題形式は以下の通りです。

  • 正誤問題
  • 個数問題
  • 組み合わせ問題

上記の3つの問題について、2020年10月に実施された実際の宅建試験から具体例を出して解説します。しっかりと確認して、宅建試験の問題の特徴を捉えてください。

 

(1) 正誤問題

正誤問題は、設問に対して「正しい答え」か「間違った答え」を選択させる問題です。例えば「Aが購入した甲土地が他の土地に囲まれて公道に通じない土地であった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか」というような問題が正誤問題に該当します。

 

正誤問題は消去法が通用する問題であり、比較的得点しやすいのが特徴です。そのため、確実に得点を稼げるよう対策しましょう。

 

(2) 個数問題

個数問題は、設問に対して「正しい答え」か「間違った答え」の個数を問う問題です。例えば、「宅地建物取引業者がその業務に関して行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか」といった問題が該当します。

 

上記のような問題は、全ての答えの正誤が分からないと正解することができないため、比較的難易度が高めです。しっかりと解答できるように、確実に内容を理解しておく必要があります。ただし、2020年10月の試験での出題数は4問と少なめです。

 

(3) 組み合わせ問題

 

組み合わせ問題は、設問に対して「正しい答えはどれとどれか」もしくは「間違った答えはどれとどれか」を問う問題です。正確な知識が必要なため、非常に難しい問題になります。しかし、2019年と2020年の10月の試験では出題がなく、これまでの出題数はほとんどありません。

 

ただし、2019年の試験では「宅地建物取引業者が媒介により既存建物の貸借の契約を成立させた場合、宅地建物取引業法第37条の規定により、当該貸借の契約当事者に対して交付すべき書面に必ず記載しなければならない事項の組合せはどれか」といった組み合わせ問題が出題されています。油断せずに対策しておくことが望ましいでしょう。

 

3 改正民法で要注意な宅建の問題

2020年4月、民法が大きく改正されました。それに伴い、2020年10月の宅建試験では改正民法に関する問題が出題されています。

 

おそらく、改正民法については2021年以降も出題されることが想定されます。そのため、民法改正の内容を押さえておくことは非常に重要です。ここでは民法改正について詳細にご紹介します。

 

(1) 民法の改正が宅建試験に与える影響

 

前述のとおり、民法の改正は宅建試験にも大きな影響を与えています。2020年4月の民法改正では、細かい部分も含めると200以上の項目が改正されているためです。

 

2020年10月の宅建試験でも名称や言い回し、内容などが大きく変わって出題さています。したがって、今までの過去問対策の試験勉強に加え、民法改正への理解も学習することが必要です。

 

ただし2021年以降の宅建試験では、2020年10月の宅建試験の問題を参考に勉強できます。しっかり対策を立てて取り組むようにしてください。

出典:法務省「民法(債権法)改正」

(2) 民法改正で正誤が変わる問題

 

今までの宅建試験の過去問では、民法改正により、正誤が変わる問題が出題されています。例えば、2018年の宅建試験で出題された「債権譲渡に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか」という設問です。

 

この設問に対し「譲渡禁止特約のある債権の譲渡を受けた第三者は、その特約の存在を知らなかったことにつき重大な過失があっても、当該債権を取得することができない」という答えは、2019年までは正しい解答でした。

 

しかし2020年の4月の民法改正により、民法466条第2項が次のように変更されました。

「当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。」

その結果、それまでの解答が間違いになってしまうわけです。

 

このように、民法改正によって過去問の中で正誤が変わる問題は他にもあります。確実に民法改正の内容を頭に入れておきましょう。

 

4 宅建に合格するための効果的な学習のコツ

宅建試験の出題範囲は非常に広いものです。そのため、やみくもに勉強していては、勉強時間がいくらあっても足りません。効率よく合格するためには、学習のコツをつかむことが重要です。

そこで、学習のコツを4つに分けてご紹介します。ぜひ試験勉強の参考にしてみてください。

 

(1) まず学習計画を立てる

 

宅建試験の勉強を始める際、まずは学習計画を立てることからはじめることをおすすめします。その理由は、限られた時間で効率良く学習することが、合格のためにも欠かせないからです。

 

また、効率のよい学習には、重要な科目を重点的に学習することが大切になります。

 

重点的に学習するべき科目は民法と宅建業法です。これらの科目は出題数も多く、宅建試験の合否に大きく関わります。

 

学習計画を立てる際は、この2科目に時間を割くように設定してください。

 

(2) 理解しやすい参考書を選ぶ

 

学習計画を立てたら、自分に合った参考書を選んでください。その際の注意点は主に以下の4つです。

  • 図解や表でわかりやすい参考書を選ぶ
  • 著者や発行元にこだわる
  • 問題集はテキストとリンクしているものを選ぶ
  • 文章の好みで選ぶ

 

参考書を選ぶうえでとても重要なので覚えておきましょう。自分に合っていない参考書だと学習の効率も悪くなる可能性があります。

 

(3) 過去問をしっかり解く

 

宅建試験において、過去問対策は非常に重要になります。なぜなら宅建試験には、過去問の類題が頻繁に出題されているためです。

 

過去問を解かずに合格することは不可能といっても過言ではありません。効率よく最短での合格を目指すのであれば、最低でも過去10年分を3周は解くように勉強時間を設けましょう。

 

(4) 通信講座・スクールなども検討する

 

宅建試験は独学でも合格することはできます。しかし、全て自分で理解しないといけないため効率が悪く、モチベーションの維持も難しいのが現実です。

 

お金をかけてでも効率よく最短で宅建試験に合格したいと望む場合は、通信講座やスクールを利用することをおすすめします。

 

通信講座やスクールを利用することで、合格のためのノウハウを吸収することができ、モチベーションの維持にもつながるため、合格率は大きく変わってくるはずです。

 

5 まとめ

宅建試験に合格するためには、過去問の傾向を分析し、対策することが欠かせません。また、2020年4月から改正された民法の対策も必要になります。

 

本記事では、宅建試験の分析から改正民法の対策まで実際の試験問題を例に出して解説してきました。必ず役に立つので、試験勉強のための参考にしてみてください。

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