第01回 憲法総論|司法試験
第02回 国民主権、憲法の歴史、基本的人権の意義|司法試験 入門憲法
第03回 人権享有主体性「外国人に憲法の人権が保障されるか」|司法試験 入門憲法
第04回 法人、未成年者の人権享有主体性、私人間効力、特別権力関係論|司法試験 入門憲法
第05回 特別権力関係論(公務員・在監)、公共の福祉|司法試験 入門憲法
第06回 二重の基準、違憲審査基準、新しい人権|司法試験 入門憲法
第07回 プライバシー権|司法試験 入門憲法
第08回 環境権・平和的生存権、自己決定権、法の下の平等|司法試験 入門憲法
第09回 法の下の平等(2)、思想・良心の自由、信教の自由|司法試験 入門憲法
第10回 信教の自由(2)、政教分離|司法試験 入門憲法
第11回 学問の自由、表現の自由|司法試験 入門憲法
第12回 表現の自由(2)表現内容規制 表現内容中立規制|司法試験 入門憲法
第13回 表現の自由(3)、表現の事前規制、知る権利|司法試験 入門憲法
第14回 表現の自由(4)、報道・取材の自由、通信の秘密、集会・結社の自由|司法試験 入門憲法
第15回 表現の自由(5)、経済的自由権|司法試験 入門憲法
第16回 経済的自由権(2)、移住・移転の自由、財産権|司法試験 入門憲法
第17回 財産権(2)、奴隷的拘束からの自由、適正手続の保障、被疑者・被告人の権利|司法試験 入門憲法
第18回 生存権、教育を受ける権利|司法試験 入門憲法
第19回 教育を受ける権利(2)、労働基本権
第20回 参政権、受益権|司法試験 入門憲法
第21回 受益権(2)、国民の義務、【統治】三権分立、行政国家現象、象徴天皇制|司法試験 入門憲法
第22回 国会、法律と規則、委任立法|司法試験 入門憲法
第23回 委任立法(2)、法律案提出権、国会・議院の活動・権能、条約|司法試験 入門憲法
第24回 議院の自律権、議員の特権、財政|司法試験 入門憲法
25回 財政(2)、政党・内閣、独立行政委員会、議院内閣制|司法試験 入門憲法
第26回 内閣(2)、衆議院の解散、裁判所、司法権の帰属、司法権の独立
第27回 裁判所(2)、司法権の民主的統制、客観訴訟、司法権の限界|司法試験 入門憲法
第28回 裁判所(3)、違憲審査権、憲法訴訟の要件|司法試験 入門憲法
第29回 裁判所(4)、憲法判断、地方自治、条例制定権|司法試験 入門憲法
第30回 地方自治(2)、条例制定権、住民の権利、憲法の保障・平和主義、憲法改正|司法試験 入門憲法

第07回 プライバシー権

世の中では、個人のプライバシーが公開されない権利というものが認められつつありますが、憲法の条文そのものには書かれてはいません。ただ、憲法13条の「幸福追求権」が根拠として使われることがあります。


【本講座でとりあげる事件】

・弁護士会前科照会事件
弁護士が訴訟の相手方(原告)の前科を京都市区役所に照会したところ(弁護士法23条の2)、区役所が前科を回答したため、プライバシー侵害を理由に損害賠償を請求した。


・指紋押捺拒否事件
憲法13条に基づき「何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由」を有するとした。


・長良川リンチ殺人報道事件
未成年当時の殺人・強盗殺人罪等で起訴されて刑事裁判中の被告人(成人)が、週刊誌に容易に被告人と推知することができる仮名を用いて記事が掲載されたため、プライバシーを侵害されたとして損害賠償を請求した。


・早稲田大学江沢民講演会名簿提出事件
早稲田大学が開催した江沢民の講演会の参加申込み名簿が、警備のためとして無断で警察に提出されたので、プライバシー侵害を理由に損害賠償を請求した。


・在日台湾人身上調査票訂正請求事件
旧海軍台湾籍民軍属であった者が、終戦後、自己の身に危険が迫っていると思い離隊したため、厚生省援護局が保管する身上調査票に「逃亡」と記載されたことから、当該記載の訂正・抹消を請求した。


・「宴のあと」事件
東京都知事選挙に立候補して惜敗した原告が、三島由紀夫の小説「宴のあと」のモデルとされ、プライバシー権を侵害されたとして損害賠償を請求した。


・「逆転」事件
アメリカ占領下の沖縄での米兵に対する傷害致死事件で実刑判決を受けた過去をもつ原告が、ノンフィクション作品「逆転」で実名を使用して描かれ、プライバシー権を侵害されたとして損害賠償等を請求した。


・北方ジャーナル事件
北海道知事選の立候補予定であった被告が、裁判所の仮処分手続により、名誉毀損を理由に原告の出版する雑誌「北方ジャーナル」の発売等を差し止めた。原告はかかる差止めが「検閲」等にあたり違法として、国と被告に対して損害賠償を請求した。


・「石に泳ぐ魚」事件
作家が執筆した小説「石に泳ぐ魚」の登場人物のモデルとされた原告が、名誉、プライバシーおよび名誉感情が侵害されたとして、作家と出版社らに対して損害賠償等を請求した。


・京都府学連事件
京都府学連が京都市公安条例に違反してデモ行進をしていた際に、警察官が犯罪捜査のためにその現場を写真撮影したところ、それに気づいた学生が警察官に負傷を負わせたとして公務執行妨害罪・傷害罪で起訴された。


・最判平成17.11.10
カレーライスへの毒物混入事件等の被告人が、週刊誌に手錠・腰縄をかけられている状態の容貌・姿態を描いたイラスト画が掲載されたため、損害賠償を請求した。




【講義内容】

第2節 プライバシーに関する権利
1. プライバシー権
2. 国家によるプライバシー侵害
3. 私人によるプライバシー侵害
4. 名誉権
5. 肖像権