予備試験とは
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司法試験
予備試験とは?

噂やイメージに惑わされず、正しい情報を集めることが挑戦への第一歩

司法試験挑戦で人気の予備試験ルートとは

予備試験戦略ロースクール

法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)になるためには、司法試験に合格する必要がありますが、司法試験は誰もが受験できる資格試験ではありません。
司法試験を受験するためには、予備試験に合格する(予備試験ルート)か、あるいは法科大学院を修了する(法科大学院ルート)必要があります。このどちらかを経て、初めて司法試験の受験資格が得られます。

いずれのルートも、司法試験を5年間で5回まで受験ができます。
(予備試験ルートは予備試験合格後の最初の年の4月1日から5年間、法科大学院ルートは法科大学院修了後の最初の年の4月1日から5年間)。

法科大学院ルートとの違い

予備試験は、司法試験を受けようとする者が法科大学院修了生と同等の知識及びその応用能力を有するかどうかを判定する試験(司法試験法第5条1項)であり、試験に合格さえすれば、司法試験の受験資格が得られます。予備試験には受験資格がないので、誰でも受験することができます。

これに対して法科大学院ルートは、飛び級もありますが、原則として大学を卒業していることが入学条件となり、法科大学院を卒業するには2年か3年の期間が必要になります。したがって、司法試験の受験資格取得にかかる期間は予備試験よりも長くなり、さらに学費も払う必要があります。

予備試験ルートが人気の理由

予備試験ルートの方が人気である理由の一つとして、司法試験の合格率が関係しています。

法科大学院修了者の令和2年度司法試験の合格率が32.68%であるのに対して、予備試験合格者の司法試験合格率は89.36%と、その差は約60%もあります。
また、下の表を見ると、予備試験合格者の司法試験合格率は年々高くなっています。
このように合格率が年々伸びている理由として、予備試験受験生は、試験対策に特化したカリキュラムを実践している資格の塾・予備校や通信教育で勉強する人が多いからではないかと推測できます。

司法試験予備試験の概要

予備試験試験科目

予備試験は毎年1回行われ、受験回数に制限はありません。予備試験に合格するためには、短答式試験、論文式試験、口述式試験をそれぞれ突破する必要があります。

実施時期と科目

例年短答式試験は5月、論文式試験は7月、口述式試験は10月に行われます。予備試験の特徴として、それぞれの試験を突破しないと、次の試験を受けることができません。また、例えば、論文式試験で落ちてしまった場合に、次の年の試験で短答式試験が免除されるという制度になっていないので、また一から短答式試験から受ける必要があります。

短答式試験は1日、論文式試験と口述式試験は2日間にわたって行われます。

各試験の出題科目は上記のとおりです。

ここで注意しなければならないのは、2022年度(令和4年度)より、論文式試験の科目に変更がある点です。
一般教養科目が廃止され、選択科目が追加になります。これから受験を考えている方は、選択科目のうち、どの科目を選択するか、早い段階から考えておく必要があります。

データで見る司法試験予備試験

予備試験合格率難易度

予備試験の合格率
令和元年度の予備試験を受験した11,780名のうち、最終の合格者は476名で、最終合格率は4.0%でした。例年、予備試験の最終合格率は概ね4%前後と、非常に難易度の高い試験であるということがいえます。

もっとも、予備試験には受験資格がなく、誰でも受験できることから、記念受験や練習受験として受験する方も一定数おり、実質的には必ずしも4%とはいえません。
令和2年度の受験者数は令和元年度に比べると減少していますが、平成28年度からの推移をみると、全体的に増加傾向にあります。
予備試験の合格者数も全体として増加傾向にあり、平成28年度から5年連続で400名超の合格者を出しています。予備試験合格を目指すには今がチャンスであるといえます。

  受験者数 合格者数 最終合格率
平成28年度 10,442 405 3.8%
平成29年度 10,743 444 4.1%
平成30年度 11,136 433 3.9%
令和元年度 11,780 476 4.0%
令和2年度 10,608 442 4.2%

ちなみに、令和2年度の短答式試験の合格率は23.84%、論文式試験の合格率は19.02%、口述式試験の合格率は95.67%でした。
短答式試験、論文式試験の合格率はいずれも20%前後ですが、口述式試験は9割を超えているので、論文式試験を突破するまでが山場といえます。

データで読み解く

直近の予備試験合格者の特徴を性別、年齢別の客観的なデータ(令和2年度予備試験結果)を参考にして紐解いてみましょう。
意外にも受験層の年齢は高く、社会人経験を積んでから予備試験にチャレンジしていると見て取れる方も多いのが特徴的です。
また、20~24歳までの割合が多いのも特徴的といえます。大学生は、在学中に予備試験に合格すれば、法科大学院に入学せずに済むので、メリットも大きいのではないでしょうか。

男女別・年代内訳

選択科目について

予備試験試験科目選択科目

2022年度予備試験より、選択科目が論文式試験に追加されます。
選択科目は、倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(私法系)の8科目から1科目を選択することとなります。


【CHECK】選択科目を選ぶ基準
①そもそも興味が持てるか
②勉強量の多さ
③基本書、参考書等の教材の充実度
④シェア率の高さ
慎重に検討する必要がありますが、まずは全く興味のもてない選択科目は最初に除外し、その残りの選択科目の中から、勉強量、教材の充実さ、シェア率、将来におけるニーズをそれぞれ考慮し、最終的に1つに絞り込んでみてはいかがでしょうか。

①そもそも興味が持てるか
当然の事ですが、興味がまったく持てない分野の勉強は、ただただ辛く長続きしません。
少なくとも、まったく興味がもてない分野の選択科目は選ばないようにしましょう。
ただし、勉強の中身がイメージとは異なる場合もあり、最初から「これはつまらなそう」などと決めつけずに、それぞれ選択科目では、どのようなことを学ぶのかを自分なりに様々な角度から色々調べてみることをおすすめします。

②勉強量の多さ
これは、非常に重要な観点です。特に、予備試験ルートで司法試験受験を目指す方は、社会人受験生の方も多く、選択科目の勉強に割く時間を法科大学院ルートの司法試験受験生よりも取る事ができません。
従って、なるべく勉強量が少なくても“合格レベル”に辿りつく事のできる科目がおすすめです。一般的には、経済法、国際関係法(私法)は、他の選択科目と比較すると、相対的に勉強量が少なくて済むとされています。

③基本書、参考書等の教材の充実度
選択科目は、受験生にとって初めて学ぶ科目となり、その教材の充実度も重要な判断要素となります。ここは、次にご紹介するシェア率ともリンクします。一般的には、労働法、倒産法、知的財産法は他の選択科目と比較すると、相対的に教材は充実しているとされています。

④シェア率の高さ

シェア率

  令和2年 令和元年 平成30年 平成29年 平成28年
倒産法 452人
(12.3%)
608人
(13.7%)
758人
(14.6%)
906人
(15.3%)
1,190人
(17.4%)
租税法 288人
(7.9%)
329人
(7.4%)
358人
(6.9%)
412人
(6.9%)
455人
(6.6%)
経済法 683人
(18.6%)
789人
(17.8%)
848人
(16.3%)
867人
(14.6%)
865人
(12.6%)
知的財産法 525人
(14.3%)
597人
(13.5%)
714人
(13.7%)
803人
(13.5%)
988人
(14.4%)
労働法 1,104人
(30.1%)
1,299人
(29.3%)
1,481人
(28.5%)
1,738人
(29.3%)
1,932人
(28.2%)
環境法 161人
(4.4%)
256人
(5.8%)
305人
(5.9%)
353人
(6.0%)
448人
(6.5%)
国際関係法
(公法系)
48人
(1.3%)
59人
(1.3%)
64人
(1.2%)
81人
(1.4%)
109人
(1.6%)
国際関係法
(私法系)
403人
(11.0%)
492人
(11.1%)
672人
(12.9%)
769人
(13.0%)
859人
(12.5%)
合計 3,664人 4,492人 5,200人 5,929人 6,846人

参照:法務省「司法試験の結果について」

過去5年間の司法試験選択科目のデータです。
例年、労働法が圧倒的に多い事が分かりますね。
あくまで司法試験の選択科目のデータでしかありませんが、受験生の多数がどの科目を選択しているかも重要です。
なぜなら、シェア率が高い科目ほど、情報交換が容易であり、かつ点数が安定しやすい傾向にあるからです。
なお、前述したように、シェア率が高い科目は、教材も充実していることが多いです。
データ上は、労働法、経済法、知的財産法、倒産法、国際関係法(私法)はシェア率が高いと言えます。

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