弁理士試験の難易度変わらず。合格者はピークの半分に。

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弁理士試験の難易度変わらず。合格者はピークの半分に。|弁理士試験|資格スクエア

【目次】

弁理士試験の難易度

弁理士試験合格者の内訳

弁理士試験の難易度が高い理由

弁理士試験の改正

まとめ

 

弁理士試験の難易度

平成28年度の弁理士試験の合格発表がありました。

受験者数4,211 人(前年比88%)に対し合格者数は296人(前年比93%)。

合格率は7.0%でした。

 

昨年より少し合格率が上がったものの、相変わらずの難易度となりました。  

【弁理士試験受験者数・合格率(難易度)の推移】

平成22年度 9,950人 8.3%

平成23年度 8,735人 9.1%

平成24年度 7,930人 10.7%

平成25年度 7,528人 10.5%

平成26年度 6,216人 6.9%

平成27年度 4,798人 6.6%

平成28年度 4,211人 7.0%  

 

 

弁理士試験受験者数と合格率(難易度)の変化

 

【弁理士数の変化】

志願者が減少傾向にあると、合格率は上昇傾向になるものなのですが、

合格率が停滞しているのは、弁理士の就業人数が増加しているからだと言われております。

 

現在、弁理士数は11,496人ですが、試験志願者数がピークの10494人だった平成20年弁理士数7,806人でした。

この8年で志願者は下がりながらも弁理士数は上がり続けました。

 

その裏には高水準の合格数(700名〜800名)の操作があったわけです。

しかし、一昨年より一気に縮小し、試験の難易度がアップ。 それが今年も維持された形となります。

 

弁理士数 減少

 

知財立国を目指す国の政策として弁理士数が1万人になったものの、

弁理士一人当たりの出願業務取り扱い件数の減少や、日本弁理士会の思惑をうけて、

今後も縮小傾向は続くだろうと予想されます。  

 

 

弁理士試験合格者の内訳

【男女別】

女性の合格者が23.1%と過去最高だった一昨年に比べ、今年は19.3%と、2割を切ってしまいました。

弁理士試験合格者男女別内訳

【年齢別】

去年よりも30代が10%近く増えて52.4%、40代が6%以上減って19.9%となりました。

少数ながらも60代で受験し合格という方もいます。昨年は10代での合格者がいたことも考えると、非常に幅広い年齢層の人が弁理士を目指している、と言えそうです。

弁理士試験合格者年齢別内訳

 

 

弁理士試験の難易度が高い理由

弁理士試験の難易度が高い理由に、上で述べたような弁理士飽和が挙げられます。

しかし、試験自体にも難易度が高い理由があります。

 

【短答式の恐るべき難易度】

弁理士試験の一番初めの関門と言える短答式試験

最近の合格率は1割程度にとどまっており、多くの受験生が落ちてしまう難関試験となっています。

試験のメインとも言える論文式試験にたどり着く前に、この短答式試験の難易度にひるみ、跳ね返されてしまう人も多いところです。

問題は選択式のものが60題あります。
五肢択一のマークシート形式であり、ゼロ解答(五肢に加えて「いずれにも該当しない」という選択肢を設けること。)は採用されていません。

試験科目
出題数
特許・実用新案に関する法令※
20題
意匠に関する法令※
10題
商標に関する法令※
10題
工業所有権に関する条約
10題
著作権法及び不正競争防止法
10題

※出題範囲には、工業所有権に関する条約に関する規定が含まれており、
工業所有権法令の範囲内で条約の解釈・判断を考査する。

 

マークシート方式、と侮っていると合格することはできません

「以下の文章のうち正しいものはいくつあるか」といった問題がたくさんでます。

だから正確な知識がないと、正解の選択肢を選び切ることができません。

また、一つ一つの選択肢の文章が極めて長くわかりにくくなっていて、正誤を見極めるのが非常に難しく設定されています。

さらに、表のように科目数も多く、全範囲から出題されるため豊富な知識量が必要とされます。

試験時間は3.5時間です。

また、合格基準については、論文式試験及び口述試験を適正に行うため、工業所有権審議会が相当と認めた得点以上をとる必要があります。
この基準は、総合得点の満点に対して65%の得点のことです。
また、科目別の合格基準(各科目の満点の40%)を下回る科目が一つもないことが必要です

 

以上のような理由により、単なるマークシート形式ではありますが難易度は相当高いと言えます。

 

【論文式が最大のヤマ!】

論文式試験は、短答式試験に合格した人だけが受けることができます。

必修科目として、特許・実用新案に関する法令、意匠に関する法令、商標に関する法令の3つがあります。

試験時間としてはそれぞれ2時間、1.5時間、1.5時間ずつとなっています。

さらに、選択科目として以下の6つの中から一つ選択し、受験する必要があります。
受験願書提出時に選択する必要があり、その後は変更できないので注意が必要です。

こちらの試験時間は1.5時間です。

 

 
科目
選択問題
1
理工Ⅰ(機械・応用力学)
材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
2
理工Ⅱ(数学・物理)
基礎物理学、電磁気学、回路理論
3
理工Ⅲ(化学)
物理化学、有機化学、無機化学
4
理工Ⅳ(生物)
生物学一般、生物化学
5
理工Ⅴ(情報)
情報理論、計算機工学
6
法律(弁理士の業務に関する法律)
民法(総則、物権、債権から出題)

 

配点比率は、特許・実用新案: 意匠: 商標: 選択科目=2:1:1:1となっています。

論文式試験では、法文の貸与が行われています。
必須科目の試験の際と、選択科目の「法律(弁理士の業務に関する法律)」の受験者には、弁理士試験用法文を貸与しています。

法文が貸与されると聞くと、実は楽な試験なのではないか、と考えがちですが、
出題形式は長い解答欄のある記述式になるので、難易度はかなり高いです

「短答式試験には毎年受かるけど論文式試験には落ちてしまう…」という人もいます。

周りは短答式試験を合格してきたレベルの高い人たちばかりですので、ここを突破することが極めて重要になります。

最後に、合格基準についてです。
必須科目と選択科目で異なる基準となっています。

必須科目は、口述試験を適正に行うため、工業所有権審議会が相当と認めた得点以上をとる必要があります。
標準偏差による調整後の各科目の得点の平均が54点以上、が一つの基準となります。
また、47点未満の得点の科目があってはいけません。

選択科目の基準は、科目の得点(素点)が満点の60%以上であること、となっています。

弁理士試験の改正

昨年度から弁理士試験が改正されました。

 

平成28年度弁理士試験から短答式筆記試験への科目別合格基準が導入されて、

論文式筆記試験(選択科目)における選択問題の集約が行われました。

合格率にはほとんど変化がないことから、弁理士試験の難易度への影響はないと考えられます。

 

【短答式における改正点】

これまでの工業所有権に関する法令の科目が、

1.特許・実用新案に関する法令

2.意匠に関する法令

3.商標に関する法令

の3つに分けて実施されます。

 

現行では総合点のみの合否判定でしたが、 試験科目別に合格基準(40%程度を想定)が導入されます。  

 

【論文式(選択科目)における改正点】

論文式筆記試験(選択科目)の選択問題が各科目の基礎的な分野に集約されます。  

 

 

まとめ

高い難易度を誇る弁理士試験。

しかし、地道な努力で道は拓けます。

自分にあった勉強法・正しい勉強法で合格を掴み取れるはずです!

 

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