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- 予備試験 令和6年度試験 合格体験記(5)
令和6年度
予備試験
合格
社会人吉田様(仮名)
元公務員/法学部出身・法科大学院生
20代後半
3回
自分の強みを活かした働き方をするため
「ノー勉day」を作らずモチベーション維持
短答140位 論文146位
3年越しに合格したということで、非常に達成感というか嬉しかったというところが正直な気持ちです。
大学生の頃に法曹に対して多少の興味はあったのですが、自分には難しいのではないかと思い、当時は本格的に勉強を始めることはありませんでした。
その後、公務員として勤務したのち、改めて挑戦を決意し、昨年3月末に退職して、現在は法科大学院に通っています。
そうですね。もともと、2021年の途中から2024年3月までの約2年半は働きながら勉強を続けていました。ただ、当時の職場は残業が多く、心身ともにかなりきつかったため、一度仕事を辞めて、出身大学のロースクールに進学しました。
そうですね。予備試験の勉強をしておけば、十分カバーできる内容だと思っていたので、法科大学院入試に向けて特別な対策はほとんどせず、過去問を解くくらいしかやりませんでした。
そうですね、やはり一度仕事を辞めるという決断にはかなり迷いがありました。
しかし、実際に2回目の挑戦では論文式試験まで進むことができ、その結果が意外にも惜しく、あと数点というところでした。そこで、「これなら一度仕事を辞めて、しっかり勉強すれば合格できるかもしれない」と感じ、なんとか決断に至りました。
もともと法学部出身で、大学時代の友人に予備試験に合格して弁護士になった人がいたり、職場にも検察官の方がいたりと、身近に法曹関係者がいたことによる影響もありました。
また、公務員として働く中で、国際会議の運営や、大きな事件・案件に関わるなど、やりがいのある仕事もたくさん経験できましたが、自分自身の専門的な知識やスキルを活かすという働き方には限界を感じる部分もありました。
将来を見据えて、自分の「強み」となるような知識やスキルを持って働きたいと思うようになったことが、法曹を志すきっかけにもなりました。
またこれまでの経験を通じて、不特定多数に向けた政策業務よりも特定の相手に対して働きかける仕事の方が自分には合っていると感じ、そうした仕事ができる法曹を目指しました。
いくつか理由はあるんですが、まずこれまで予備試験に挑戦してきたこともあり「次こそは合格したい」という思いが強くありました。
また、予備試験の勉強は司法試験にも直結しているので、仮に不合格でも、そこで得た知識やノウハウは本試験に必ず活かせるという考えもありました。
さらに、今ちょうど就職活動もしているのですが、最近は在学中に司法試験を受ける人も増えていて、若い合格者も多い中、予備試験に合格しているとそれだけで十分戦えるぐらいにはなるので、就職活動でも不利にならずに済むという実感があります。
そういった意味でも、予備試験合格は大きなアドバンテージになると感じていたので、引き続きチャレンジしていました。
勉強を始めたのは2021年の途中くらいだったんですが、最初は「本気でやるぞ!」という感じではなくて、正直、自分に適性があるかも分からなかったですし、いきなり全力で取り組む勇気もありませんでした。
そこで、まずは試してみようという気持ちで、他の予備校の10万円ちょっとのプランを受講してみることにしました。
それで最低限の基礎知識を身につけて、1年目はその範囲で対策をしていました。
そうですね。最初は短答の問題を繰り返し解いていたんですが、やっていくうちに「論文が全然書けないな」と感じるようになりました。先ほどお話した他の予備校のプランにも一応論文対策が含まれていたので、その中の問題を使ってアウトプットにも取り組んではいましたが、どうにも手応えがなく、「どうすれば論文を書けるようになるのか」と悩むようになりました。
それで、インターネットなどで論文対策について情報を集めているうちに、資格スクエアのYouTubeチャンネルに出会ったんです。そこで鬼頭先生(※資格スクエア創業者)が、社会人向けに「忙しい中でも工夫してアウトプットを重ねることで論文を書けるようになる」という内容を発信されていて、自分の学習スタイルとも非常に合っていると感じました。
私自身もどちらかというとアウトプット重視のタイプだったので、「これは肌に合いそうだ」と思い、2年目から資格スクエアを選ばせていただきました。
そうですね、なるべく効率的に勉強しようと意識して取り組んでいました。
朝は早めに起きて、出勤前に近くのカフェで過去問を1題書いて、翌日にその解説を読むというような形で勉強時間を確保していました。
また、通勤時間が片道20~25分ほどあったので、その間に電車の中で論証集を読んでインプットを進めるなど、隙間時間をフル活用してなんとか積み上げていったという感じです。
休日で特に予定がなかった日は、勉強時間は確保できたんですけど、平日でまとまった時間を取るのはかなり難しかったですね。
本当に忙しい時期は月に100時間を超える残業をしていたこともあったので、その中で勉強時間を確保するのは大変でした。
そうですね。実際、電車の中やたまに昼休みの時間にも、近くの公園で論証集を見ていました。もしそういった隙間時間を活用していなかったら、合格には至らなかったんじゃないかなと思います。
秘訣は一つだけではなく、いくつかあると思いますが、まず論文に関しては、資格スクエアの基礎問演習が非常に有効でした。最初は論文に慣れていなかったので、どこで論証を展開するか、論文のお作法を学べる点が特に役立ちました。これがあったからこそ、基礎的な力がついたと感じています。
また、過去問添削も役立ちました。添削で指摘された点を論証集に付箋で書き加えて見直し、資料を一元化することで、効率的に復習ができたと思います。
そして、何よりも大切だったのは、忙しい時期でも「ノー勉day」を作らないように意識して、継続することでした。少しずつでも進めることで、ここまでやったんだからもったいないという気持ちが生まれ、モチベーションを維持することができたと思います。
意外と「辞めたい」と思ったことはあまりなかったですね。
予備試験を受ける度に前年よりもちゃんと結果が出ていて、自分なりに進歩を実感できていました。
論文も、書いていく中で確実に書けるようになってきたという手応えがあり、少しずつ成長している感覚があったので、そこに面白さや楽しさを見いだせるようになっていたと思います。
また、「せっかくここまでやってきたんだから、法曹になりたい」という気持ちもあって、なので、振り返ってみてもあまり辞めたくなったことはなかったかもしれません。
そうですね。実際、自分でお金を出しているということは大きかったかなと思います。
学生であればおそらく保護者に出してもらっていたと思うんですが、自分で払って学んでいるんだから、ちゃんと最後までやろうみたいな気持ちにはなっているなと思います。
最初は全く知識がない中で、「とにかく一から全部書いてみよう」と試した時期もありました。
また、模範解答を書き写してみる、ということもやってみたんですが、それは正直あまり有効ではなかったと思います。
今振り返ると、最初から全部書こうとするのではなく、もっと部分部分に区切って、自分の論証集を事前に確認したうえで、少しずつ書いてみるという方法のほうが、より効率的で実践的だったのかなと思います。
2点あってまず1点目は、問題の解き方についてです。
例えば、問題集を使って肢ごとに精査し、確実に正解できるものには〇、曖昧なものには△をつけて管理していました。そして2周目以降は、〇の肢はあまり見ずに、△を中心に繰り返し確認して、本番までに△をできるだけ減らすよう意識していました。
また、問題集には正答率が載っていることが多いと思うのですが、それも参考にしていました。
例えば正答率が20%の問題は多くの受験生が解けていないので、無理にそこに時間を使わず、最初は60%以上の問題を中心に。2周目では50%以上、3周目では40%以上…というふうに、段階的に範囲を広げていくことで、重要度の高い知識から優先的に身につけるようにしていました。こうすることで、論文にも活かせるような核となる知識を効率よく固められたと思います。
そして2点目ですが、特に効果が高かったと感じたのが、「六法の素読」です。
予備試験の7科目について、例えば民法なら約1000条ありますが、それを1条ずつ、通して音読するというのを5周ほど繰り返しました。短答は条文を知っているかどうかで正否が判断できる問題が多いので、素読によって「確実に切れる肢」が増え、正答率もかなり上がりました。
さらに民法や商法などは「条文を引くスピード」でも受験生間で差がつくと思うのですが、素読を繰り返したことで条文の位置が頭に入ってきて、条文検索のスピードも格段に上がりました。その点でも、他の受験生に差をつけられたかなと思っています。
学生時代の友人や親には、予備試験に挑戦していることを話していました。
社会人として働いている間は、身近に勉強仲間があまりいなかったので、インターネットで「勉強仲間募集」のようなものから自分で仲間を探し、一緒に学習する相手を見つけたりしていました。
そうですね。学習環境で言うと、私はシーンと静まり返った場所よりも、少しざわざわしている環境の方が集中しやすかったので、近所のカフェや職場近くのカフェなどで勉強することが多かったです。
土日であれば、午前中にしっかり勉強して、午後は友達と遊びに行ったり、夜だけサウナに行ってその後飲みに行ったりすることもありました。また、一人の時間も大切にしていて、週末どちらかの夜にはジムで体を動かしてリフレッシュするようにしていました。そうした気分転換も大切にしていましたね。
1年目は勉強時間が足りなかったこともあり、短答式試験であと1点足りずに落ちてしまいました。1点足りなかったとはいえ、全く手応えがなく、正直、あと1点で合格だったことに驚きました。
そこから、資格スクエアの講座を受けることを決めたのですが・・・翌年は短答を突破し、なんとか論文でいけるところまで進もうという気持ちで、基礎問なども一からやり直し、基本を大事にする姿勢で取り組んでいました。
どのようなところで論証を展開していくのか、また、趣旨からさかのぼって要件の定義を導いていくというお作法的な部分を理解できたのが、大きかったと思います。
論文を勉強してて、最初に書けないときって、そもそも何が問題かわからないみたいな。そうなると、何も書けないんですよ。
繰り返し問題を解くまで、問題の所在が見えてこないことが続き、時間を計って書こうと思っても、何も書けないことが多かったです。。2年目の途中ぐらいになって、ようやくこういうことが問題になるんだろうなという感覚をつかむことができましたが、それまでの間は進歩が感じられず、もどかしくて辛かったです。
やはりもう、それは繰り返しやったということに尽きると思っていて、基礎問も3周程、予備試験の過去問も2周程、論証集も数え切れないぐらい回しているので、繰り返しやっていく中で相場感をつかんでいったところが大きいのかなと思います。
同じものを繰り返しやるということが有効だったと思います。
そうですね。もちろん1周目はちゃんと1から解いてみるといった感じで進めるのですが、2周目であれば1回やって流れはなんとなくわかっているので、全部フルで書くことはせず、例えば論証部分だけ書いてみようとか、重要な問題を絞って書いてみようとか、それ以外については目で眺めるだけで済まそうといった感じでメリハリづけてやってました。
そうすると、わりと短いスパンで何回もクルクル回せるというのが良かったかなと思います。
そうですね。働いていた時と、仕事を辞めてからでは、勉強の方針は全然違いました。
仕事をしながら論文式試験に挑戦していた時は、有給も取らずに働いていたので、本当に時間がなくて、平日は論証集を見るくらいしかできませんでした。その中でも、論証集の中で曖昧な箇所に付箋を貼っておいて、そこだけ効率的に見返すようにしていました。週末には、それまでに扱った中で重要だと思う論点の問題に絞って、改めてフルで答案を書いてみる、という形でメリハリをつけていました。
一方で、仕事を辞めた昨年は、論証集で苦手なところを確認することも並行して行いつつ、基本的には毎日、1つ2つ過去問で特に重要なものを選んで、時間内に一定の答案を書き上げる練習をしていました。これは短答式試験が終わってからの2ヶ月弱、集中的に取り組んでいて、かなりやり込めたと思います。
やっぱり初期の段階では、まだ書き慣れていない感覚もありましたが、それでも「添削に出す」となると、なんとか形にしなければならないという意識が働くんですよね。
そういった、分からないなりにも一通り書いてみるという経験によって、例えば予備試験でも、今年も去年も変わった問題が出題されましたが、そういう場面でも「現場でなんとかする力」や「粘り強さ」が身に付いたのではないかと思います。
過去問添削も提出していたと思うのですが、自分で書いて添削には出していない答案も含めると、全部で400通以上は書いていると思います。
論文過去問講義についてですが、ポイントが絞られていてとても分かりやすかったです。
テキストの方も、例えば判例では、判旨をすべて長々と引用するのではなく、大事な部分にポイントを絞って線を引いてくださっていて、非常に効率的に学べました。
また、最近では学説が問われる問題も出ることがありますが、そうした中でも、必要な学説だけでなく、書く必要のないものも含めて主要なものを紹介してくださっていたので、周辺知識の習得にもとても役立ちました。
さらに、論文のテキストに資格スクエアとして作成されたものと先生個人が作成されたものそれぞれの解答例が載っていたのも良かったです。自分の答案と複数のサンプルを照らし合わせることができたので、「答えは1つじゃない」「書き方に幅がある」ということが実感でき、書くときのマインド面でも楽になりました。
学生に比べると、社会人はどうしても勉強に使える時間が限られてしまいます。
そのため、短期間で合格するというのは、なかなか難しい部分もあると思います。
ですが、資格スクエアの教材を活用して、繰り返し学習を行ったり、メリハリをつけて学習を継続することができれば、多少時間はかかってしまうかもしれませんが、必ず合格にたどり着ける試験なのではないかと感じています。
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