「予備試験はやめとけ」と言われるのを見て、本当に挑戦すべきか迷っている人もいるでしょう。
結論から言うと、予備試験は誰にでもおすすめできる試験ではありません。
令和7年司法試験予備試験は、短答式試験受験者12,432人に対して最終合格者452人で、最終合格率は約3.6%でした。さらに、短答式・論文式・口述試験の3段階を突破する必要があります。
一方で、予備試験に合格すれば法科大学院を修了せずに司法試験の受験資格を得られます。法曹を目指す目的が明確で、学習時間を継続的に確保できる人にとっては有力なルートです。
本記事では、「予備試験はやめとけ」と言われる理由、挑戦するメリット、向いている人、勉強方法まで法務省などの公式情報をもとに整理します。
【結論】「予備試験はやめとけ」は全員に当てはまるわけではない
予備試験は最終合格率が低く、学習範囲も広いため、軽い気持ちで挑戦するには負担の大きい試験です。
そのため、「法曹になりたい理由が曖昧」「長期学習の時間を確保できない」「法科大学院ルートの方が自分に合っている」という人には、予備試験を選ばない判断も合理的です。
一方、予備試験には年齢・学歴等の受験資格制限がなく、合格すれば司法試験の受験資格を得られます。
「難関だからやめる」のではなく、自分の目的・時間・費用・学習環境を法科大学院ルートと比較して決めることが重要です。
「予備試験はやめとけ」と言われる5つの理由
最終合格率が約3〜4%と低いから
予備試験が「やめとけ」と言われる最大の理由は、最終合格までのハードルが高いことです。
| 年度 | 短答式受験者数 | 最終合格者数 | 最終合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年 | 12,432人 | 452人 | 約3.6% |
| 令和6年 | 12,569人 | 449人 | 約3.6% |
| 令和5年 | 13,372人 | 479人 | 約3.6% |
| 令和4年 | 13,004人 | 472人 | 約3.6% |
令和4年〜7年はいずれも最終合格率が約3.6%です。
ただし、この数字は「短答式受験者のうち最終的に合格した割合」です。短答式・論文式・口述試験を順に突破する必要があるため、それぞれの段階の合格率と最終合格率を混同しないようにしましょう。
出典:法務省 令和7年司法試験予備試験口述試験(最終)の合格発表について
短答・論文・口述の3段階があり、科目数も多いから
予備試験は、短答式、論文式、口述試験の3段階で実施されます。
令和8年試験の科目は次のとおりです。
- 短答式:憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、一般教養科目
- 論文式:基本7科目、選択科目1科目、法律実務基礎科目(民事・刑事)
- 口述:法律実務基礎科目(民事・刑事)
条文・判例の知識だけでなく、論文では事例を分析して答案を書く力、口述では質問に応答する力まで求められます。
不合格でも翌年の試験が一部免除されないから
予備試験には、前年の短答式や論文式に合格していても、翌年の該当試験が免除される制度はありません。
法務省も、前年に論文式試験まで合格していた場合でも、翌年は短答式試験から受験すると案内しています。
つまり、最終合格できなかった場合、翌年は再び短答式から突破する必要があります。
法科大学院という別ルートがあるから
司法試験の受験資格を得る方法は、予備試験だけではありません。
法科大学院課程を修了するルートや、一定の要件を満たして法科大学院在学中に司法試験を受験する制度もあります。
予備試験は法科大学院へ進学せずに司法試験受験資格を得られる一方、最終合格率は低い試験です。
予備試験が常に「最短・最安の正解」とは限らないため、自分の状況に応じて両ルートを比較する必要があります。
学習時間・機会費用の負担が大きいから
予備試験について「3,000〜5,000時間必要」「社会人なら2〜5年かかる」などの目安が紹介されることがありますが、法務省が必要勉強時間や平均合格年数を公表しているわけではありません。
必要な学習量は、法律学習経験、1週間に確保できる時間、受験年度、現在の到達度などによって異なります。
大学生活・仕事・他のキャリアに使える時間を予備試験学習へ投入することになる点も、受験前に考えるべきコストです。
それでも予備試験に挑戦するメリット
年齢・学歴等の受験資格制限がない
司法試験予備試験には、受験資格や受験期間の制限がありません。
大学生、社会人、法学部以外の人でも受験できます。
法科大学院を修了せず司法試験の受験資格を得られる
予備試験に合格すると、法科大学院課程を修了していなくても司法試験の受験資格を得られます。
法科大学院の学費や通学期間を必ず負担しなければならないわけではない点は、予備試験ルートの特徴です。
予備試験合格者は司法試験でも高い合格率
令和7年司法試験では、予備試験合格資格に基づく受験者472人のうち428人が合格し、合格率は90.68%でした。
司法試験全体では受験者3,837人のうち1,581人が合格し、合格率は41.20%です。
予備試験合格者の司法試験合格率が高いことは事実ですが、「予備試験の方が司法試験より難しい」と単純に断定するのは避けましょう。
予備試験をおすすめしにくい人・向いている人
| 予備試験をおすすめしにくい人 | 予備試験を検討しやすい人 |
|---|---|
| 法曹になりたい理由がまだ曖昧 | 弁護士・裁判官・検察官を目指す目的が明確 |
| 継続的な学習時間を確保しにくい | 数年単位も視野に入れて学習を継続できる |
| 論文答案への第三者フィードバックを得る方法がない | 添削・答練等を使って答案を修正できる |
| 法科大学院の学習環境の方が合っている | 法科大学院以外のルートで司法試験受験資格を得たい |
予備試験合格を目指す勉強方法
論文を見据えた基礎インプットから始める
初学者は、短答式試験で問われる細かな知識を最初から網羅しようとするのではなく、まず基本7科目の基本概念・条文・重要判例を、論文答案で使うことを意識しながら学びましょう。
予備試験では論文式試験が大きな山場になるため、制度趣旨や要件・効果、重要論点の考え方を理解し、「なぜその結論になるのか」を説明できる状態を目指すことが重要です。
基礎インプットの段階から「この知識を事例問題でどう使うか」を意識すると、後の論文演習へつなげやすくなります。
基礎インプットと短答・論文演習を往復する
基礎知識を学んだら、短答式で知識の正確性を確認すると同時に、簡単な事例問題や答案構成にも触れましょう。
短答式合格後に初めて論文対策を始めるのではなく、「基礎を学ぶ→短答で確認する→論文で使う→不足した知識へ戻る」というサイクルを早い段階から作ることが重要です。
短答式でのみ問われる細かな知識は、基礎・論文で使う重要事項と優先順位を分けて補強していくと、学習の軸がぶれにくくなります。
過去問・答案へのフィードバックを活用する
過去問を解いた後は、正誤だけで終わらせず、参考答案等と比較して自分の答案の不足を確認します。
論文答案は自分だけでは弱点に気づきにくいため、可能であれば添削・答練・合格者等の第三者フィードバックを利用しましょう。
令和8年以降は論文式のCBT対策も行う
令和8年予備試験では、論文式試験にCBT方式が導入されています。
一方、短答式試験は令和8年時点ではマークシート方式です。
「予備試験がすべてCBT化された」と誤解せず、論文式についてPCで問題文を読み、答案を入力する練習を取り入れましょう。
口述対策は論文合格後すぐに始める
論文式試験に合格したら、民事・刑事の法律実務基礎科目について口述試験対策へ移ります。
予備試験対策なら資格スクエアも選択肢
資格スクエアは、司法試験・予備試験対策をオンラインで進められる講座です。
資格スクエア司法試験・予備試験講座の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 合格フルパッケージ(12期)877,800円、製本テキストなし822,800円(税込) |
| 講師 | 科目担任制。民法・民事訴訟法:樋田早紀講師、刑法・刑事訴訟法:斉藤伸明講師、商法:佐々木一彦講師、憲法・行政法:宮武広講師 |
| オンライン対応 | スマホ・PC・タブレットで講義視聴や演習を進められます。短答攻略クエストやAI添削などのアウトプット教材も用意されており、スキマ時間に学習を進めたい社会人にも使いやすい設計です。 |
| 合格実績 | 資格スクエア予備試験講座受講生の令和4年〜7年の平均最終合格率21.7%。同期間の受験者全体3.6%の6.03倍。 ※受講生アンケートによる資格スクエア公表値。 |
| 主な機能 | 短答攻略クエスト、論文添削、AI添削、ワンクリック質問、フォローアップ、CBT対策システムなど |
6.03倍という実績は司法試験本試験の合格率ではなく、予備試験講座受講生の「予備試験最終合格率」に関する実績です。
資格スクエアの主な講座料金
| 講座 | 料金(税込) |
|---|---|
| 合格フルパッケージ(12期) | 877,800円 |
| 合格フルパッケージ(12期)製本テキストなし | 822,800円 |
| 短答攻略NEO | 239,580円 |
| 論文攻略NEO | 317,625円 |
| 予備試験・論文過去問攻略GRIT | 152,460円 |
| 予備試験・論文過去問攻略GRITプレミアム | 239,580円 |
| 論文基礎問マスター・AI添削 | 49,280円 |
※料金・販売状況・講座内容は変更される可能性があります。申込前に公式サイトで最新情報を確認してください。
「予備試験はやめとけ」に関するよくある質問
社会人でも予備試験に合格できる?
社会人でも受験・合格は可能です。
ただし、仕事をしながら受験する場合は、継続的な学習時間と論文答案を書くためのまとまった時間を確保できるかを確認しましょう。
法学部以外でも予備試験に挑戦できる?
できます。予備試験には学歴・学部による受験資格制限がありません。
予備試験と法科大学院ルートはどちらがおすすめ?
一律には決められません。
予備試験は法科大学院を修了せず司法試験受験資格を得られる一方、最終合格率が低い難関試験です。法科大学院は学費・履修期間が必要ですが、体系的な教育・演習環境を利用できます。
予備試験に年齢制限はある?
ありません。法務省は、予備試験について受験資格および受験期間の制限はないと案内しています。
独学だけで予備試験に合格できる?
独学で合格を目指すことは可能です。
ただし、論文答案を客観的に評価することは難しいため、完全独学にこだわらず、添削や答練だけ外部サービスを使う方法もあります。
予備試験に落ちた場合は翌年どうなる?
翌年以降も再受験できます。受験回数・受験期間の制限はありません。
ただし、前年に短答式・論文式まで合格していても試験免除はなく、翌年は再び短答式から受験します。
「予備試験はやめとけ」まとめ
予備試験は、令和7年の最終合格率が約3.6%の難関試験です。
短答式・論文式・口述試験の3段階があり、翌年への試験免除もないため、長期的な学習負担は軽くありません。
一方、年齢・学歴等の受験資格制限がなく、合格すれば法科大学院を修了せずに司法試験の受験資格を得られます。
「予備試験はやめとけ」という言葉だけで判断せず、法曹になる目的、確保できる学習時間、費用、法科大学院という別ルートを比較して、自分に合うか判断しましょう。
この記事について
本記事は、法務省が公表する司法試験予備試験・司法試験の制度、試験結果、CBT導入情報と、資格スクエアの公式講座情報をもとに、「予備試験はやめとけ」と言われる理由と受験判断のポイントを整理しています。試験制度・講座内容は変更される可能性があるため、受験・申込時には各公式サイトの最新情報をご確認ください。
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