予備試験口述は合格率90%?絶対落とさないための鉄則とは!

予備試験口述は合格率90%?絶対落とさないための鉄則とは!

はじめに

司法試験予備試験の総本山である「論文式」試験を突破すると、最後の関門である「口述式」試験が立ちはだかります。

「短答式」試験や「論文式」試験の対策方法は予備校、オンライン講座などで教えてもらっているので何となくイメージがつきやすいものですが、「口述式」に関しては具体的にどう対策すればいいの?と頭を悩ませている方は多いのではないのでしょうか。

 

また、そもそも「口述式」試験ってどんなものなのか、といった点も意外とあいまいだったりしますよね。

 

そこで、本記事では「口述式」試験の全貌を解説していきます。

来年の予備試験の受験を考えている方や、論文式を突破した方まで、口述式試験を受ける可能性のある方はぜひご一読ください!

1.司法試験予備試験とは

司法試験予備試験とは、「法科大学院卒業者と同等の知識、思考を有する」と認定する試験のことをいいます。通常であれば、法科大学院を卒業しなければ司法試験を受験するチケットすらもらえません。しかし、この予備試験に合格することによって、そのチケットを手に入れることができるのです。

 

当然、何年もかけて法律を研究、学習する法科大学院卒業者と同等とみなす試験ですから、その難易度は生半可なものではありません。合格率は4%程度で、非常に狭き門となっています。

 

他方で、予備試験には受験資格は特になく、誰でも受けることのできる試験ですから、チャンスは誰にでも平等にあると思ってもらってかまわないでしょう。

 

また、予備試験は、法科大学院を卒業するよりも、お金も時間も大幅に節約できる可能性が高く、まさに社会人にはうってつけといえます。

 

とはいえ予備試験は、

  • 短答式
  • 論文式
  • 口述式

の3つの形式をひとつずつ突破しなければならず、仮にどこかのタイミングで落ちた場合は、翌年受け直しという試験です。「正しい勉強の方向性×週40時間以上の勉強時間の確保」をもってして初めて合格をもぎとることができるものと認識してください。

 

本記事では、3つの試験形式のなかの「口述式」試験にフォーカスしていきます。

次項から詳しく見ていきましょう。

※短答式試験の対策方法について知りたい方は「予備試験短答は本当に誰でも合格できる?プロの教える失敗しない対策法」をご参照ください。
※論文式試験は対策方法について知りたい方は「勉強のプロ直伝!司法試験予備試験論文式の対策と過去問勉強法とは?」をご参照ください。
※時間のない社会人の方がどう合格をもぎ取るかについて知りたい方は「予備試験は社会人こそ受けるべき!忙しい社会人を合格に導く最強勉強法」をご参照ください。

2.司法試験予備試験口述式試験とは

予備試験の最後の関門である「口述式」試験。

短答式、論文式を突破してつかの間、すぐに「口述式」試験が控えています。

そもそも「口述式」試験とは、主査、副査の試験官2名と対面にて、口頭で質疑応答をする試験形式のことをいいます。

 

この「口述式」試験に合格すると晴れて予備試験合格となります。

総本山の「論文式」を突破した実力の方のみが受けることができる試験ですから、その合格率は9割を誇ります。

この数字を見て分かる通り、端的にいうと「口述式試験で不合格になるのはもったいない!」ですよね。

 

とはいえ、文系の最難関国家資格へのチケットがもらえるだけあって、難易度が高いことに変わりはありません。また、論文式試験合格発表~口述試験実施まで約2週間しかありません。

 

ですから、決して気を抜かず充分な対策をして試験に臨みましょう。

 

では一体、口述式試験ではどのような内容の質問が飛んでくるのでしょうか。

3.司法試験予備試験口述式ではどのような問題が出題されるのか

口述試験が短答式試験や論文式試験と大きく異なるのは、筆記ではなく面接試験だということです。試験時間を自分の時間配分で使える筆記試験と違い、リアルタイムで試験官から投げかけられる質問を的確に判断して答えていく必要があります。

(1)口述式をおこなう目的とは?

口述試験は法的推論力、分析力、構成力、それらを総合して相手に訴えかける弁論能力を審査することが目的です。まず試験官から事例が提示され、それに関する質問が始まります。なお、口述試験の具体的な問題は公表されていません。予備試験を実施する法務省から発表されているのは出題テーマのみです。したがって、予備校やインターネットで確認できる情報はすべて実際の受験生が口述試験の内容を覚えている範囲で再現したものであり、信頼性はあるものの完全に出題そのものではないことは念頭に置いておきましょう。

(2)論文試験以上に知識の深みが求められる

口述試験の試験科目は、民事実務と刑事実務の2つとなっていますが、論文式試験同様、民事実務は民法と民事訴訟法が、刑事実務は刑法と刑事訴訟法が土台となっています。

基本的に論文式試験までに問われる民法と刑法といった実体法をベースにしつつ、手続法なども含めて質問されます。実務に沿った質問となるため、民事執行法や民事保全法などの知識を前提で質疑応答が繰り替えされることになり、よりきめ細やかな知識の肉付けが必要です。

面接試験のため試験官の投げかける質問を理解し、その場で判断して答えるという現場即応力が非常に重要となります。

  • 試験官がヒントを誘導してくれた
  • 六法は参照してもいい

こうした特徴はあるものの、口述試験では六法を使わず、自分で瞬時に答えられるよう知識の引き出しをもう一度整理しておくようにしましょう。

 

【気を抜いてはいけない!!】口述試験を鬼頭さんが再現します!!|司法試験最短合格の道!資格スクエア「ハンパないチャンネル」vol.431

4.司法試験予備試験の採点基準は?

試験官がどのようなことを意識して合否判定をしているかについて言及してください。

(1)予備試験の採点基準

予備試験の口述試験における採点基準は法務省で次のように公表されています。

・採点方針と成績分布

まず基準点は60点です。口述試験の結果が一応の水準に達しているラインであり、全体の約半数がここに入ります。基準点より成績の良いものは63点から61点の範囲で、一応の水準に達していないと判断されると59点から57点の範囲の各点に振り分けられます。この基準点から上下に出た人数は全体の約半数です。なお、それ以下の場合は成績不良となり56点以下の採点です。

・合否判定

口述試験で実施される法律実務基礎科目の民事と刑事、双方の合計点で判定されます。なお、どちらか一方の課目を受験しない場合は、点数に関わらず不合格です。

(2)試験官は受験生のどこを見ている?合否判定のポイント

口述試験のポイントは「落とす試験」ではなく「受からせようとする試験」であることです。実際の受験者によって過去の口述試験を再現したものを確認するとわかるように、受験生が緊張して答えを思い出せなかったり、言葉が詰まったりしても試験官の側からヒントを出してくれたり、六法の確認をするよう促してくれたり、受験生をサポートするような配慮がよく伺えます。

試験官は受験生が論文試験をパスして一定以上の法的能力があることは前提で試験をしていますので、就職試験でよくあるような高圧的な態度をしたり、わざと正解を間違わせるような誘導をしたりといったことはまずないと思っていいでしょう。

むしろ、現実の法曹の世界に出てから必要な、どんな壁に当たっても対処しようとする姿勢が求められます。一番よくないのは頭が真っ白になってしまうあまり、固まってしまい言葉が出なくなってしまうことです。試験官は受験生から何らかの回答があれば、サポート的なヒントを与えられますが、会話が止まってしまうと最終的に問いに答えられないと判断せざるをえなくなり、合格をさせようという思いも無になってしまいます。

試験官も人間ですので、なんとか答えようという熱意を見せれば面接試験をスルーすることが可能です。試験官の胸を借りるぐらいの気持ちで真面目に取り組めば、一定の合格ラインに到達することはそれほど困難ではないでしょう。

(3)口述試験当日の流れと心構え

司法試験予備試験の口述試験は例年10月の土日に行われます。口述試験の試験会場は法務省浦安総合センターです。

会場についたらまず正門を入って左手にある体育館の2階へと上がります。受付で受験番号とは別に、試験を受ける部屋番号と順番がっかれた名札を受け取ります。たとえば「5室6番」といったものです。

体育館が全体待合室になっており、受付後の入室した後は携帯電話の使用禁止や私語厳禁といった厳しいルールの下で時間を過ごすことになります。トイレに行きたいときも試験員に申し出て、数人単位で1階に向かいます。

受験生全員が体育館で試験時間になるまで、刑事と民事に分けられて座ります。席順も名札に書かれた部屋番号と順番に従ってパイプイスに座ります。

試験がスタートするとまずそれぞれの試験室の1番目の受験生が呼ばれ、移動が始まります。試験員の誘導で試験室に入室します。

試験室には担当者が一名ずつ在室しています。名札の試験室と番号を伝えて、試験官から着席の合図を受けたらイスに座りましょう。入室時に試験官に伝えるのは室番と順番だけです。緊張して氏名や受験番号を言ってしまう受験生がいますが、個人情報を教えるのは不正行為として扱われる場合がありますので厳禁です。

着席した目の前にはテーブルがあります。卓上には試験で使用する「予備試験用六法」が置かれています。これは、試験中に試験官の指示に従って条文を参照するときにのみ使うものです。

試験終了後は、挨拶と礼をしてから退室します。試験官は口述試験の中身だけでなく入退室や着席中の姿勢や、礼儀作法までチェックしています。マナーに則った受験姿勢を貫いてください。

5.司法試験予備試験口述式の対策方法

論文試験と違い、司法試験予備試験の口述試験は基本的に独学での試験準備が可能です。ただ、筆記試験と違い、面接試験のため試験の流れの感覚を把握しておくこと、会場や試験中の雰囲気を情報収集しておくことなどが鍵を握ります。合格率約9割以上の試験だからこそ、短答式から振り出しに戻らないように論文試験後にしっかりフォローしておくことが大切です。

ここからは独学を中心に口述試験対策をするためのポイントをまとめていきます。

(1)予備試験口述式は独学でも対応可能

論文試験まで合格した受験生なら法律的な知識や処理能力に問題はありません。口述試験だからといって短答試験や論文試験を超えるような知識が問われることはないからです。

ただ、合格率約90%以上という果てしないプレッシャーが試験にはともないます。絶対落としてはいけない試験だからこそ、万一のことがあるのではないか、と焦ってしまう受験生が跡を絶ちません。日頃からコミュニケーション面で心配ない、初対面の相手とも臆することなく話すことができる、といった自信が吹き飛ぶほど試験前から当日は非常に緊張します。

ここで大切なことは、どんなにプレッシャーを感じた状況でも論文試験で合格した法律知識や処理能力をその場で発揮できる力です。独学の場合、どうしても客観的なアドバイスを受けられないため、論文試験合格から口述試験までの短期間で法律知識を改めて総ざらいしておくことはもちろん、司法試験予備校などが実施する模擬試験を活用することをおすすめします。

とくに、模擬試験は予備校が長年にわたって実際の受験生からアンケートを取って再現した口述試験のやりとりをもとに試験官役の先生がリアルに再現してくれるので、緊張しがちな本番対策におすすめです。

(2)口述式対策のポイント

それでは独学で口述試験対策をするときの、ポイントを大きく二つに分けてご紹介しましょう。

・法律知識を総ざらいする

口述試験で試される法律知識全体を細かなところまで再確認しておきましょう。論文試験を照準にしてそれまで試験勉強をして来た人なら、知識レベルとして新たに登場するものはありません。ただ、筆記試験では書けたものの口頭になると途端に説明しようにも言葉が出てこない、といった調子では合格は遠いといわざるを得ません。論文試験までに培った法律知識を着実に定着し直すため、そして試験当日、試験官にどんな問いを投げかけられても冷静に返答できるため、本番までに大きくなる緊張感をほぐし、落ち着いて本番に臨むため、総ざらいしておくことでメンタル的に安心感を持つことができます。

法律知識のなかでも口述試験でとくに再確認が必要なのは、

  • 刑事・民事それぞれの手続きの流れ
  • 要件事実
  • 民事執行法・民事保全法
  • 刑法・刑事訴訟法
  • 法曹倫理

以上の4つがヤマ場となります。

・刑事・民事それぞれの手続きの流れ

実際に法曹界に出てから必要となる裁判の流れがしっかりと抑えられているか、口述試験では重要なポイントになります。実体法しかわからないのでは、ハードな裁判実務をこなしていくことはできません。口述試験では裁判のプロセスのなかでもとくに重要な証拠調べの方法などは細かな知識まで突っ込まれやすいため、集中的にカバーしておくことが大切です。刑事裁判であれば、冒頭手続きの順序くらいは本番でも暗唱するぐらいでないと、自分自身が口述試験の波に飲み込まれてしまいます。

民事・刑事の裁判手続きの流れのジャンルでチェックしたい本としては、

渡辺先生他「民事裁判実務の基礎・刑事裁判実務の基礎」は最低限押さえておいてください。

さらに、民事なら、

  • 大島先生「完全講義身時裁判実務の基礎上巻」
  • 司法研修所「民事訴訟第一審手続きの解説」
  • 辰巳法律研究所「法律実務基礎科目ハンドブック」

あたりを細かなところまで何度も確認します。

刑事であれば、

  • 司法研修所「刑事一審公判手続きの概要」
  • 辰巳法律研究所「法律実務基礎科目ハンドブック」

なく説明できるぐらいにまで仕上げておくことが必要です。

いま挙げた本は、いずれも以下の知識を整理するのにも役立ちます。

・要件事実

要件事実は論文試験でも合格に必要な最低限の知識として、口述試験でも当然、前提的に捉えなければなりません。ここの口頭説明が少しでも危うければ、試験官にはすぐ見抜かれてしまいます。

要件事実の知識整理はまず「民事裁判実務の基礎・刑事裁判実務の基礎」で全体像をつかみましょう。その次に「民事裁判実務の基礎・刑事裁判実務の基礎」で細かな背景知識まで何度も読み返していけば対応可能なレベルにまで達するはずです。要件事実は個々の議論に目が行きがちですが、基本的な知識となる訴訟物であったり、請求趣旨といったりするあたりを正確に口述試験で説明できるようにすべきです。

・民事執行法・民事保全法

民事執行法や民事保全法は例年、出題傾向が固まっています。したがって、予備校の過去問や模擬試験の情報から比較的短時間で知識をカバーすることができます。

実際の運用としては極めて広範囲にわたる民事執行保全分野ですが、基本的に、

○執行方法の種類のうち金銭執行とそれ以外の分野

○保全方法の種類とその要件

から繰り返し出題されているので、必ず事前に過去問や再現問答を確認してから準備を開始するようにしましょう。

なお、民事執行法や民事保全法でチェックすべき本は「ハンドブック民事」のみで対応できます。ただ、本番に慣れるためにも予備校の口述試験の模擬試験を利用するほうが時間を省略できます。「ハンドブック民事」をすべて網羅する必要はありませんが、次のポイントを中心に理解を深めておくようにしましょう。

○直接強制・間接強制・代替執行

○仮差押え・占有移転禁止の仮処分・処分禁止の仮処分

主に手続きで使用する際の切り分けを問われる質問がよく見られます。ただ、年によって2015年のように固定資産税と使用貸借の関係を突っ込まれたり、住民票を証拠としてどう扱うかといった細かな点が聞かれたりする場合もあります。こうした微細な質問は一般常識から法律知識をどう応用するかといった社会人としての資質が問われる意味が強いので、試験を彩るための飛び道具ぐらいに考えて落ち着いて回答するようにすれば問題ないでしょう。

・刑法・刑事訴訟法

ここ数年の口述試験の再現問答を見ると、刑法や刑事訴訟法関連の詳細な知識を問う傾向が強まっています。論文試験レベルの知識を口頭で説明するため、本番で言葉が支えてしまう受験生も少なくないようです。

刑法や刑事訴訟法は、まず改めて判例や実務を確認して実際の運用に沿った流れになっているかをチェックするようにしましょう。論文試験対策で使った論証ノートなどで固めるのもおすすめです。

刑法分野の質問で試験官から説明を強く求められるのは、構成要件との関係です。口述試験では犯罪類型の構成要件と各定義をしっかり理解しているか繰り返し質問が飛んできます。もし穴がありそうな部分があれば確実にカバーするように仕上げてください。

刑事手続きは基本的な流れを頭に入れておくこと、ポイントとなる手続きは条文や要件を暗唱できるぐらいにさらっておくようにしましょう。

・法曹倫理

法曹倫理は職務基本規定を一通りチェックしておきましょう。試験官から与えられた事例の問題点を指摘できれば、常識的な感覚での回答で乗り切ることができます。

この分野はリアルに日々変化している法曹界の現場の問題なので、あまり肩を張らず受け答えすればクリアできるはずです。

(3)先輩から情報収集を

独学をする上で一番ネックとなるのは、リアルな情報が入りづらいということです。とくに口述試験は法務省から具体的な問題が公開されていません。ネットやテキストなどで手に入るのはすべて受験生によって再現された問答だからです。また、論文試験までの筆記試験と違い、口述試験はとにかく当日の試験の進め方や会場の様子、試験官とのやりとりで気をつけるべきことなど、先輩から細かく情報を仕入れておかないとイメージをつかむのは難しいといえます。

とくに試験官からどの分野をどの程度まで掘り下げて突っ込まれるかといったさじ加減を知っておくことで、口述試験対策で重点的に押さえるべきジャンルを絞ることができますし、無駄な勉強をせずに済みます。

もちろん大人数が一斉に受験する試験なので、一人ひとりによって試験当日の印象が異なることも根等に置いておかなければなりません。試験内容以外でも、トイレの行き方は口述試験独特のルールで試験官と団体行動をするので、水分は控えた方が良いかどうかなどは個人差があります。当然、試験官も何人もいますので、受験生によってはなかなか助け船を出してもらえないケース、単純にコミュニケーションの相性が合わないケースなど、イレギュラーなシチュエーションも想定しながら、できるだけ複数の先輩から口述試験の対策や実際に行ったこと、やらなかったこと、会場での過ごし方などを聞き出してみてください。

(4)模擬試験は受けるべき

予備校による模試は、必ず受けるべきです。論文試験までは答案用紙の前で自己とのやりとりだけで構いませんが、論文試験で求められる高度で複雑な法律知識をいきなり初対面の試験官と質疑応答を繰り返す、というのは法学部のゼミや法科大学院であってもなかなか経験していないからです。

予備校では予備試験が開始されて以来、受験生からの再現問答や業界の知識の蓄積から、リアルな会場の空気と実際の試験官のやりとりを模擬試験で再現します。1度といわず2度、3度と予備校を変えて受けていきましょう。緊張が避けられない本番に前もって慣れするチャンスが模擬試験なのです。

口述試験の模擬試験は資格スクエアでも毎年実施しています。

より本番に近い環境で模試を受けたい方はぜひともHPなどをチェックしてくださいね!

6.司法試験予備試験口述式の問題例

法務省では口述試験のサンプル問題を公式サイトで公開しています。

○民事のイメージ

「Xは、個人で建築業を営んでいるYから事業資金の融資を頼まれたため、平成16年9月1日、返済期日を平成17年3月31日と定め、Zを連帯保証人として,2000万円をYに貸し付けたが、YもZも、Xに貸金を返済しようとしない。」

※X、Yの人物設定と返済期日や融資金額が図解された紙が用意されます[k1]

○刑事のイメージ

「(前提事実3)

弁護人Qは、Aの内妻から、Aが逮捕されたことで相談を受けた。そこで、弁護人Qは、A

が逮捕された警察署を訪れ、接見を申し入れたところ、警察官Pは、「取調中なので、接見できない。」と言った。」

「(前提事実6)

S裁判所は、Aの覚せい剤使用事件の公判審理を行うこととなった。第1回公判期日におい

て、A及び弁護人Qは、覚せい剤使用事実を否認した。また,弁護人Qは、検察官が証拠請求

したAの知人Bの「Aが覚せい剤を使用しているのを見たことがある。」旨の検察官面前調書を不同意とした。」[k2]

7.小括

ここまで司法試験の予備試験における口述試験について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。高い合格率から考えても独学で十分にクリアできる試験ですが、一方で本番の緊張感に飲まれないためのしっかりした準備が合否の分かれ目になります。

論文試験とは違った詳しい知識と、複雑な法律知識をわかりやすく口頭で伝えられること、さらに初対面の試験官との円滑なコミュニケーションができるかどうか。本番で頭が真っ白にならないためにも、先輩からの情報収集や予備校による模擬試験で本番慣れするようにしましょう。独学でのチャレンジでもぜひ自信を持って口述試験に向かっていってください。

8.まとめ

  • 法科大学院に進学する大きなコストをカットできる
  • 合格率が90%以上
  • 不合格なら翌年短答から振り出し
  • 口頭試験なので筆記とは違った緊張感
  • 論文試験の知識を口頭で説明する独特な試験
  • 実体法とともに実務の細かな知識が問われる
  • コミュニケーション力や弁論能力も重要

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