司法試験合格後の未来は明るい!高度な知識と経験で自分らしい人生設計をしよう

司法試験合格後の未来は明るい!高度な知識と経験で自分らしい人生設計をしよう

 

最難関である司法試験を目指している方であれば、合格後の未来を描くことがモチベーション維持やUPに繋がることもあるのではないでしょうか?

昨今では、コーポレートガバナンス強化の意識が高まっており組織内においても司法試験合格者の活躍できるフィールドは多様化しています。また、自ら経験してきた業種やチャレンジしてみたかった業種で起業するのも夢がありますよね。

難関国家資格の一つである司法試験の合格後は、どのような未来が待っているのでしょうか?

この記事では、さまざまな可能性を秘めた司法試験合格後の未来について見ていきたいと思います。

1 司法試験合格後の未来は明るい!

一般的には、司法試験に合格すると『法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)』のいずれかの職業に就くことが多いでしょう。一方で、前述のとおり、法曹三者の道を選ばずに一般企業や行政組織等で活躍する組織内弁護士や自分の好きな業種・興味のある業種で起業し成功を収めている方もいらっしゃいます。インターネットやAIの進化など時代の変化とともに法律家に求められる領域も変化し続けていくことは自然な流れですよね。訴訟業務だけではなく、常に、ニーズや情報をキャッチアップしていく柔軟性も不可欠なのではないでしょうか。

 

また、政治家として活躍することも夢ではありませんし、テレビやラジオ等さまざまなメディアで表舞台に立って活躍されている方もいらっしゃいます。

 

収入面においてはどうでしょうか。一般的には、司法試験合格者の就く職業は年収が高い傾向にあるといっても過言ではないでしょう。「年収UP」は、モチベーション維持に直結しやすいですが、年収が高いということは楽して稼げるというわけではないということも心に留めておきたいところですね。ビジネスパーソンとしてのコミュニケーション能力や高度な専門知識を使いこなせるスキルは必須です。

 

一方で、仕事へのやり甲斐ワークライフバランスを重視する方も少なくないのではないでしょうか。たとえば、弁護士や起業家は、自らの仕事量を調整しやすく且つ高い報酬を得やすいといえますので魅力的な職業であることは間違いありませんよね。

 

苦労して取得した最高峰ともいえる資格なのですから、自らの手で輝かせていきたいものですよね!

 

2 司法試験合格後に得られる資格とは

司法試験合格後に得られる資格といえば『法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)』ですが、司法試験に合格し、何らかの手続きを行えば直ぐに付与されるようなものではありません。法曹三者となるためには、司法試験合格後に約1年間にわたり『司法修習』を受けなければなりません。司法修習の目的は、法律実務に関する汎用的な知識や技法に加えて、高い職業意識や倫理観を備えた法曹を養成することです。司法修習生考試と呼ばれる(いわゆる二回試験)に合格し司法修習を終えると法曹三者となる資格が付与されます。

3 他士業との兼任や登録が可能となる

司法試験合格後に得られる資格は法曹三者としての資格だけではないことをご存知でしょうか?

 

司法試験合格後の進路の代表格として弁護士が挙げられます。弁護士となると別途試験を受けなくても得られる資格が複数ありますが、その根拠は弁護士法第3条に定められています。

 

(弁護士の職務)

第三条 弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によって、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。

2 弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。

 

つまり、以下の資格を得ることが出来るということになります。

 

◆弁理士

◆税理士

◆司法書士

◆行政書士

◆社会保険労務士

◆海事補佐人

※それぞれの資格につき資格登録には登録費用が別途必要

いかがでしょうか?

隣接他士業をカバーすることのできる弁護士資格は、文系最高峰の資格であるといっても過言ではありませんね。自分の得意分野を活かして業務範囲を広げる、又は、逆に絞り込み専門性を活かして独立開業するなど、弁護士としてのキャリアパスはますます豊かなものになりそうですね。

 

4 データで紐解く| 司法試験受験生が目指す職業について

 「司法試験合格後は弁護士になってバリバリ働きたい!」

「インハウスローヤー として企業を支える重要ポジションに就きたい。」

「検察官や裁判官にも憧れる・・。」

 

司法試験合格者の就く職業の中では代表格ともいえる弁護士ですが、ひと口に弁護士といっても、その活動領域は訴訟業務だけに限られたものではありません。弁護士が活躍できる場には、いったいどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、実際に弁護士がどのような場で活躍しているのかを日本弁護士連合会が発行している統計データ「弁護士白書2020」を参考に紐解いて見ていくことにしましょう。

 

(1) 弁護士の活動領域

 

◆組織内弁護士(任期付公務員、企業内弁護士)

◆外部監査人(包括外部監査人、個別外部監査人)

◆弁護士任官者

◆判事補・検事の弁護士職務経験制度

◆法科大学院における弁護士実務家教員

◆弁護士登録をしている国会議員及び地方公共団体の首長 など

 

前述のとおり、昨今の社会情勢、経済情勢の複雑化に伴い派生する、さまざまなニーズに応えていくことも弁護士として活動するためには不可欠な時代となりましたね。企業や中央省庁、地方公共団体などの組織内で弁護士としての高度な専門知識や経験を活かし活動領域を広げている弁護士も増加しています。下表のとおり、全国の企業内弁護士数は2,629人任期付公務員数は241人(2020年6月30日現在)となっており年々右肩上がりで増加傾向となっています。

組織内弁護士数の推移2020

【注】

  1. 企業内弁護士数は、日弁連データをもとにJILA(日本組織内弁護士協会)調べによるもの。各年の調査年月については、次項     「弁護士会別企業内弁護士数の推移」の表参照。
  2. 任期付公務員数は、日弁連調べによるもので、各年6月現在。

日本弁護士連合会  弁護士白書2020 資料2-3-1「組織内弁護士数の推移」を元に資格スクエアメディアにてグラフを作成

 

また、従前は原則として弁護士は報酬のある公職を兼ねることができませんでしたが(弁護士法旧30条1項)、専門的な知識経験や優れた見識を有する人材を行政外部から任期を定めて採用する制度が導入されるなどの変遷を経て、現在は、弁護士登録をしている弁護士も公職に従事することが可能となりました(弁護士法第30条改正)。

 

外部監査人は、地方公共団体における監査機能の専門性と独立性強化により住民の信頼を高めることを目的とされ導入されたものです。現在では、弁護士の選任割合は17.1%となっており、公認会計士の79.1%には及びませんが、日本弁護士連合会では、より多くの弁護士が包括外部監査人に選任されるような研修実施などの取り組みが行われています。

 

弁護士任官者判事補・検事の弁護士職務経験制度は、弁護士経験を積んだ人材が裁判官や検察官になることにより職務により良い影響を及ぼすことを期待して作られた制度です。

司法修習後に裁判官や検察官になるという王道ルート以外にも、弁護士としてしっかりと経験を積んだ後に多様な選択肢があるのは魅力的ですよね。

参考:日本弁護士連合会「弁護士任官の促進」

 

法科大学院では、専任教員のうち2割程度以上は5年以上の実務家経験者が教員となることが求められています(平成15年文部科学省告示第53号)。これにより、弁護士が実務家教員として法科大学院の教育に携わる機会が設けられています。未来の法曹育成に携わるという、とてもやり甲斐のある仕事といえますよね。

 

弁護士の肩書きを持つ国会議員などは、報道などでも度々目にするのではないでしょうか。司法に関する高い知識や経験を武器に国会議員や地方公共団体の首長として遺憾なく発揮することが期待されます。その職責は大変重いものですが、将来目指すべきものの一つとして候補に入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

(2) 他士業(弁理士・税理士)との兼任登録をしている弁護士数

続いて、参考までに他士業の兼任登録をしている弁護士のデータについても見ていくことにしましょう。前述のとおり、弁護士法第3条2項によれば、当然に弁理士及び税理士の事務を行うことができるとされています。弁理士・税理士登録をしている弁護士数は以下のとおりです。

 

〈2020年3月31日現在〉

①弁理士登録している者  408人
②税理士登録している者  662人
③通知弁護士制度によって税理士業務を行っている者(通知弁護士)  5,685人
④通知弁護士制度によって税理士業務を行っている法人(通知弁護士法人)  123社

【注】

  1. ①②の数値についてはそれぞれ日本弁理士会、日本税理士連合会調べ。③④については、国税庁「税務統計」(平成30年)によるもの。
  2. 弁理士登録をしている者について、弁理士登録後に弁護士資格を取得した者は含まれていない。
  3. 通知弁護士制度:弁護士(弁護士法人)は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局長の管轄区域内において、随時税理士業務を行うことができる(税理士法第51条1項及び3項)。
  4. 通知弁護士数は延べ人数で、各局に通知のあった者の統計値である。同一人物が複数の局に通知した場合、それぞれ1件としてカウントしている。

参照:日本弁護士連合会 弁護士白書2020年版  資料2-3-10「弁理士登録・税理士登録をしている弁護士数及び通知弁護士等の数」

 

『通知弁護士』という名称はあまり聞き慣れないと思われる方も少なくないのではないでしょうか。上記注意書きにもあるように、所属弁護士会を経て通知することでその国税局長の管轄区域内において税理士業務を行うことができるとされており、この数が5,685人と他を大きく上回っていますね。弁護士業務だけでも高難度の業務であるにもかかわらず、税理士業務までも行うことができるという優秀な弁護士も多数存在することが見て取れます。他にも、弁理士に関しては、特許権・実用新案権、意匠権、商標権などの知的財産にまつわる知識や経験が不可欠となります。令和4年度から予備試験の論文式試験においても選択科目が導入されます。将来、自分が従事したい業務範囲に関する科目を受験生時代から習得に努めることができるということは、プラスとなるのではないでしょうか。

 

5 サマリー

近年は、弁護士のダブルライセンス取得者も増えてきましたね。ダブルライセンスに限らず、自らの得意分野を特化させて差別化を図ることで年収アップも大いに期待できます。その大前提として、最難関である司法試験に合格することが不可欠です。受験生にとって勉強は辛い時間ですが、「合格」が自らの人生を左右するといっても過言ではないかもしれませんね。将来の職業選択(活動領域)の可能性を広げることができ、多様な働き方ができることができることはとても大きなメリットといえそうです。

 

6 まとめ

  • 司法試験に合格すると『法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)』に限らず、さまざまなフィールドで活躍することができ未来は明るい!
  • 弁護士になると他士業(弁理士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、海事補佐人)との兼任・登録が可能となる
  • 弁護士の活動領域は①組織内弁護士②外部監査人③弁護士任官者④判事補・検事の弁護士職務経験制度⑤法科大学院における弁護士実務家教員⑥弁護士登録をしている国会議員及び地方公共団体の首長など多岐にわたる
  • 税理士登録をしている弁護士数は408人弁理士登録をしている弁護士数は662人

 

 

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