司法試験の難易度は超高い!難易度にまつわるデータと合格への道を徹底分析

司法試験の難易度は超高い!難易度にまつわるデータと合格への道を徹底分析

はじめに

裁判官、検察官、弁護士を憧れの職業と考える人は多いのではないでしょうか。これらのいわゆる法曹三者となるためには、ご存じの通り司法試験という難関を突破する必要があります。難易度が高いと言われる司法試験ですが、一体どのような内容・制度の試験なのでしょうか。データを交えながら、合格へのポイントも含めて見ていきましょう。

参考:法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index1.html

1. 司法試験とは?

まず、司法試験の概要について解説します。

司法試験とは、法務省の管轄のもと、法曹(裁判官、検察官、弁護士)資格を付与するために、必要な学識及びその応用能力を備えているかどうかを判定する国家試験です。

法曹となるためには司法試験に合格する必要がありますが、合格後すぐに法曹となれるわけではありません。1年間の司法修習と2回の試験を経て、初めて法曹としての第一歩を踏み出せるのです。

とはいえ、司法試験が法曹となるために突破すべき難関であることに変わりはありません。

2. 司法試験の受験資格は?~法科大学院と予備試験~

次に、司法試験の受験資格についてです。

司法試験を受験するためには、

・法科大学院課程の修了者
・司法試験予備試験の合格者

であることが必要です。

それぞれについて詳しく見てみましょう。

(1)法科大学院課程を修了する

法科大学院は、2004年4月に法曹(弁護士、検察官、裁判官)養成に特化した教育を行うプロフェッショナル・スクールとして創設されました。少人数制での緻密なカリキュラムが特徴です。

既修者コース(2年間)、未修者コース(3年間)を問わず、法科大学院を修了すると自動的に司法試験の受験資格が得られます。

入学するための受験というハードルがあること加え、学費と時間はかかりますが、より確実に司法試験受験資格を得るルートであると考えられます。

(2)司法試験予備試験に合格する

司法試験予備試験(予備試験)とは、2011年に開始された「法科大学院修了程度の知識・能力があるかを判定する試験」のことです。

予備試験には受験資格がなく、誰でも受験できるのが特徴です。法科大学院を修了するのに比べて、経済的・時間的負担をおさえて司法試験を目指すことができると言えるでしょう。

近年、予備試験合格者の司法試験合格率が高いことや、予備試験合格が就職に有利にはたらくケースがあることなどから、受験者が増え続けています。

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注意しておきたいのは、いずれの受験資格も永久的なものではない点です。

法科大学院終了後、または予備試験合格後、5年経つと受験資格は失効してしまいます。受験資格を取得後、5年以内・5回以内に司法試験に合格する必要があることを覚えておきましょう。

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3. 司法試験が難しいと言われる理由

続いて、司法試験の試験科目、内容から難易度を考えていきましょう。

(1)司法試験の日程

司法試験は毎年5月に、連続4日間(中日1日あり)の日程で行われます。

令和元年(平成31年)の試験日程(願書受付から合格発表まで)は、以下の通りでした。

11/20~12/4 5/15・16・18 5/19 6/6 9/10
願書受付 試験実施 短答式試験成績発表 合格発表
論文式試験 短答式試験

法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/content/001265952.pdf)より

司法試験では、論文式試験と短答式試験が同時に実施されます。令和元年度(平成31年度)の司法試験は、5/15.16.18(試験1~3日目)に論文式試験が、5/19(試験4日目)に短答式試験がそれぞれ行われました。

1日の試験時間は長い日で7時間にも及ぶため、考え続けられる体力も必要な試験となっています。

(2)試験内容

司法試験は短答式試験と論文式試験で行われます。それぞれの試験科目について見ていきましょう。

短答式試験科目

憲法、民法、刑法の3科目で実施され、マークシート方式で行われます。

各科目の問題数と配点は表の通りで、短答式試験の合計点は175点となっています。

科目 問題数 得点
憲法 20~25問 50点
民法 30~38問 75点
刑法 20~25問 50点

司法試験には足切りがあります。

すべての科目で40%以上の得点を取る必要があり、一つでも40%未満の科目があると、たとえ他の科目がすべて満点でも合格はできません。

論文式試験科目

必須科目7科目、選択科目1科目の計8科目で構成されています。

各科目100点満点で、合計800点満点となっています。

必須科目は、
公法系:憲法、行政法
民事系:民法、商法、民事訴訟法
刑事系:刑法、刑事訴訟法
の7科目です。

科目 得点
公法系

公法系憲法、行政法

200点
民事系

民事系民法、商法、民事訴訟法

300点
刑事系

刑事系刑法、刑事訴訟法

200点
選択科目 100点

選択科目は、倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(私法系)の8科目から1科目を選んで解答します。

この選択1科目については、出願時に決定しておかなければなりません。

(3)司法試験が高難易度であると言われるワケ

上記のことから、司法試験の難易度が高いとされる理由として、

出題範囲の圧倒的広さ
六法の持ち込み可の試験があるほど広範囲

記述式、論文式問題の多さ
まぐれが通用しにくい

勉強方法、必勝法が未確立
「これだけやっておけば確実」というセオリーがない

といった部分が挙げられるのではないでしょうか。

また、法律という分野の性質として、概念の理解が難しく、難解な用語表現になじみにくいこともひとつの理由となりそうです。

4. 司法試験の難易度にまつわるデータ

ここからは司法試験にまつわるデータから、難易度に迫っていきましょう。

(1)受験者数・合格者数・合格率の推移

まずは過去5年の受験者数・合格者数・合格率の推移をご覧ください。

受験者数は減少を続けていますが、合格者数はほぼ横ばい、合格率は20~30%で推移していることがわかります。

受験者数 合格者数 合格率
平成26年 8015 1810 22.6%
平成27年 8016 1850 23.1%
平成28年 6899 1583 22.9%
平成29年 5967 1543 25.9%
平成30年 5238 1525 29.1%

そもそも司法試験の受験資格を獲得するという高いハードルをクリアしてきた人の中でも、2~3割しか合格できないのが司法試験だといえるでしょう。

(2)法科大学院と予備試験、ルート別の合格者数・合格率の推移

次に、法科大学院ルートと予備試験ルート、ルート別の合格者数と合格率を見てみましょう。

法科大学院ルート 予備試験ルート
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
平成26年 7771 1647 21.2% 244 163 66.8%
平成27年 7715 1664 21.6% 301 186 61.8%
平成28年 6517 1348 20.7% 382 235 61.5%
平成29年 5567 1253 22.5% 400 290 72.5%
平成30年 4805 1189 24.7% 433 336 77.6%

法科大学院の出身者は入学から2~3年かけて修了=司法試験の受験資格を獲得したにも関わらず、その半数近くが司法試験を突破できずにいます。

(3)予備試験ルートの高い合格率

一方、予備試験の合格者は高い合格率をたたき出しています。順を追って予備試験の結果から見てみると、平成30年度の合格率は3.9%。予備試験を突破した合格者の司法試験合格率は77.6%でした。ちなみに、法科大学院修了者の合格率は、トップの一橋大学法科大学院で59.5%です。

ただし、たとえ難関の予備試験をクリアしても、そのうち約3割が司法試験で不合格となる事実がデータから読み取れます。

以上のことから、司法試験の難易度は非常に高く、合格まで一筋縄ではいかないことがよくわかるのではないでしょうか。

5. 司法試験合格のためのポイント

司法試験に臨む段階では、当然、ある程度の知識を蓄えている方がほとんどでしょう。

それでも残念ながら合格率は低いため、油断は禁物です。

(1)合格までに必要な勉強時間

必要最低限の知識を習得するだけでも、2年以上は毎日勉強する必要があります。

六法全書をすべて覚えるのは現実的には無理な話ですが、もし実際にやろうとするならば相当な時間がかかることは想像に難くないでしょう。

だからこそ、いかに試験のポイントを掴んで、効率よく勉強できるかが重要となるのです。

(2)短答式試験の勉強法

過去問題にチャレンジして、知識を身につけていくことが基本です。わからない問題があれば、参考書などを読んで知識を深めます。

このように、過去問題で知識を試し、間違った部分を徹底的にブラッシュアップする方法が良いでしょう。

また、判例を読み込んで趣旨を理解する勉強法もおすすめです。日々のニュースで取り上げられる判例なども把握しておくと、より身近に感じられて理解しやすくなります。

(3)論文式試験の勉強法

論文式問題には独特の解答方法があります。いくら知識があったとしても、これを習得できなければ意味がありません。

基本的には過去問題に取り組んで、解答方法を習得していくスタイルがおすすめです。出題傾向をしっかり把握して解いていきましょう。論点の整理ができているようにすること、論証はなるべくシンプルで核心をつくような記載にすることを心がけます。

また、三段論法を常に意識して勉強を進めるようにしましょう。どの項目について論じているのか問題提起し、その大前提となる規範を明確に伝え、事実を当てはめて結論付けるのが三段論法です。日々このような考え方を持って勉強しておけば、論文式試験で活かすことができるでしょう。

6. まとめ

・司法試験は法曹三者になるためのもの
・受験資格は法科大学院修了か予備試験合格
・試験は4日間、短答式と論文式で実施
・合格率は20~30%。ただし法科大学院ルートと予備試験ルートで差がある
・相当な勉強時間がかかるからこそ効率よく、かつ、深い理解が必要

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