予備試験の論文式試験の『壁』を乗り越える勉強法とは?!

予備試験の論文式試験の『壁』を乗り越える勉強法とは?!

予備試験の論文がなかなか思うように書けず、成績が伸び悩んでいる予備試験受験生は少なくありません。予備試験学習において合格までの道のりにおいて妨げとなる壁はいくつかありますが、『論文の壁』はとりわけ大きな壁として立ちはだかり攻略することがなかなか難しく、誰もが苦戦します。

 結論からいえば、論文式試験の壁は、その特性上からも「書くこと」が重要であり、毎日の地道な積み重ねが大切な勉強であるため、相応の時間を要します。

 論文式試験の勉強でつまづき、志半ばで挫折してしまう受験生も珍しくありませんが、諦めずに効果的な勉強を続けていれば必ず道は拓けます!

この記事では、予備試験論文式試験の『壁』を乗り越えるための勉強法について解説しておりますので、是非ご参考になさってください。

 

1 予備試験の論文式試験とは

予備試験の試験形式は、上図のように『短答式』『論文式』『口述』と3つの試験で構成されています。例年、短答式試験は5月、論文式試験は7月、口述試験は10月に実施されますが、すべての試験に合格しないかぎり予備試験に最終合格することはできません。

 

予備試験の論文式試験の科目は10科目に及び2日間にわたり実施されます。

 

憲法・行政法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・民事実務・刑事実務・選択科目(倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(公法系)、の8科目から1科目を選択)で、各科目50点満点(全500点満点)で採点されます。

 

【令和4年度予備試験論文式試験】

試験期日 集合時間 着席時間 試験時間 試験科目
7月9日(土) 8:30 9:00 9:30〜11:50

(2時間20分)

憲法・行政法
 ― 13:00 13:15〜15:35

(2時間20分)

刑法・刑事訴訟法
 ― 16:15

 

16:30〜17:40(1時間10分) 選択科目
7月10日(日) 8:30 9:00 9:30〜12:30(3時間) 法律実務基礎科目(民事・刑事)
 ― 13:45 14:00〜17:30(3時間30分) 民法・商法・民事訴訟法

参照:法務省「令和4年司法試験予備試験受験案内」

 

予備試験の論文式試験は、知識だけではなく気力体力勝負の試験であるといえ、体調管理も重要な試験対策のうちの1つです。

2 論文式試験を制するものは予備試験を制する!

 

◆論文が書けないからといってインプットに戻らない

◆勉強量の多さに負けない

 

合格率が例年4%ほどの難関試験であることから、予備試験に最終合格するためにはかなりの努力が必要であることは間違いありません。冒頭でも触れたとおり、予備試験の勉強を進めていくうちにいくつかの壁にぶつかりますが、中でも『論文の壁』はかなり分厚く簡単には乗り越えられる性質のものではありません。

 

“論文式試験を制する者は予備試験を制する”ともいえるほど、予備試験に合格するためには要となる試験となりますので、しっかりと対策をしていきたいものです。

 

とはいえ、直ぐに論文が書けるようになるわけではありません。論文の勉強を始めた当初はまったく歯が立たなくて当然だからです。「まったく書けない。」「手も足も出ない。」という感覚は、決して間違いではありませんし、そこで誤った勉強の方向へ行かないようにしてください。

 

「インプットができていないから論文をかけないんだ・・・。」

このように感じて、インプットに逆戻りしてしまうと合格のレールから大きく脱線してしまいますのでくれぐれも気をつけましょう。

 

また、予備試験の論文の勉強が難しく大きな壁であると思う要因の1つとして、勉強量の多さが挙げられます。

 

10科目に及ぶ膨大な法律知識を「原則・例外・再例外」「要件・効果」「判例」「学説の対立」「立法趣旨」などの基本的な知識はもちろんのこと、それらをベースとした上で法的思考を駆使して問題文上から論点・事実を丁寧に拾い上げて論述しなければならないからです。

 

3 予備試験の論文式試験対策は演習量に尽きる

論文式試験の合格への近道は、実際に答案を書くことです。

実際に合格者の43%以上が200通以上の答案を作成しています(資格スクエア2019年度予備試験論文式試験合格者アンケートより)。それほどアウトプット量は合格に直結する要素といえるでしょう。

 

では、具体的に論文演習の勉強はどのような方法で進めれば良いのでしょうか。いわゆる「論証集の丸暗記をする」勉強法は、理解が伴わず自分の力となり得ません。基本がしっかりと備わっていなければ応用はできないと考えられるため、ここでは、基本的な勉強法について見ていきましょう。

 

◆問題文を検討して「検討メモ(答案構成)」を作成してみる

◆検討メモ(答案構成)と「参考答案」を比較してズレを把握する

◆ズレが生じた要因を明らかにするためにインプット(基本書・講義・六法・判例など)に戻る【復習】

 

 検討メモ(答案構成)とは、論文式試験において自分の論証展開を効率良く答案に落とし込むために必要なプロセスです。あくまでもメモ書き程度のもので構いませんし、自分にさえわかれば良く字の丁寧さが求められるような性質のものではありません。演習の段階で、答案構成スキルを上げていけば、本試験においても論点の拾い漏れなども回避できますし時短にも繋がります。

 

また、慣れるまでは、1問あたりの解答時間の縛りなどをあまり設けずに行い、慣れてきたら本番の試験形式に近い環境や制限時間で行うと効果的です(実際の試験では、答案構成にかけられる時間は10分〜15分ほどであるといわれています。)。

 

また、初めのうちはインプット段階で使用した基本書やノート、メモ、論証集などを臆することなく見て行ってください。「何も見ないで書けなきゃダメだ!」と思うのは、直前期(実力完成期)で良いのです。言葉を選ばずにいえば、悩んでいる時間が多いほど無駄ですので、初めのうちはあらゆるものを駆使して自分なりの検討メモ(答案構成)の作成を行っていくことが重要です。

4 サマリー

本記事では、予備試験の論文式試験について見てきました。論文式試験の勉強は思っている以上に時間がかかり当初予定していた勉強スケジュールと大きくズレてしまうこともよくあることです。勉強スケジュールの軌道修正を適宜行いながら、少しでも多くの演習を行いましょう。日々の論文演習をこなし、自分の論証展開(引き出し)を基本的なものから1つずつ積み上げて、合格するための盤石な体勢を作っていきたいですね!

 

5 まとめ

  • 予備試験の論文式試験の科目は10科目に及び2日間にわたり実施される
  • 予備試験の試験科目|憲法・行政法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・民事実務・刑事実務・選択科目(倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(公法系)、の8科目から1科目を選択)
  •  論文式試験を制するものは予備試験を制する!|◆論文が書けないからといってインプットに戻らない◆勉強量の多さに負けないことが大事
  • 論文式試験の合格への近道は、実際に答案を書くこと!

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