予備試験 行政法の勉強法を短答対策から論文対策まで徹底解説!

予備試験 行政法の勉強法を短答対策から論文対策まで徹底解説!

予備試験の出題科目のひとつである行政法は、出題される法律の範囲も広く、どこまで対策をすれば良いのか難しい学問です。実際に苦手意識を持っている受験生も多いのではないでしょうか。もっとも、行政法は他の出題科目に比べて覚える事項も少なく、コツを掴めれば得意科目にすることができます。

行政法が苦手な方や、対策を知りたい方は是非参考にしてみてください。

1 予備試験で問われる行政法について

行政法については、短答式と論文式の両試験の出題科目となっています。もっとも、短答については、短答プロパー知識も問われるのに対して、論文式では、頻出論点があるので比較的出題傾向を絞り易く、短答式と論文式では対策が少し異なります。

予備試験では、「行政法」という科目で出題されますが、実際に行政法という法律はなく、行政事件訴訟法、行政手続法、行政不服審査法など、行政にまつわる複数の法律の総称として行政法と名付けているのも特徴です。

2 行政法の短答対策

予備試験の出題科目のひとつ、行政法の短答対策として、最も重要なのは、過去問を何度も解いて、行政法の出題傾向を掴むということです。特に行政法は複数の法律から出題されているので、出題範囲がとても広いと思われがちですが、何度も出題される条文問題や判例問題が必ずあるので、過去問を解くことで頻出分野を特定し、そこから重点的に対策することが重要になります。

また、処分性や原告適格など、訴訟要件にまつわる問題は、論文式試験でも出題される重要な分野になります。判例も多く、正答率も比較的高い分野なので、他の受験生に相対的に負けないためにも、論文式試験と重複している重要な分野については、対策の優先順位が高いといえます。こちらは論文の勉強と並行して対策するのが良いかもしれません。

条文問題などの短答プロパー知識については、暗記が必要な場合もありますが、条文を一つ一つ読むというよりも、条文の趣旨なども含めて学習したり、法律全体の体系を意識しながら読むと、未知の問題にも対応しやすくなります。

3 行政法の論文対策

(1) 問いに必ず答える

これは、論文式試験の全科目において共通するポイントになりますが、問いに必ず答えるということが最も重要になります。

問いに答えるということについては、①形式的に答えることと、②実質的に答えることの2つがあります。

まずは①形式的に答えることについてご紹介します。

令和2年度行政法の問題をみてみましょう。

〔設問1〕 本件条項に法的拘束力は認められるか。本件条項の性質を示した上で,法の定める開発許可制度との関係を踏まえて,検討しなさい。なお,第2処分場の設置に当たってなされたA市長の指導は適法であることを前提にすること。

※法務省(http://www.moj.go.jp/content/001330819.pdf)より引用

この設問では、「本件条項に法的拘束力は認められるか」ということが問われています。形式的に回答するためには、最終的な結論として「本件条項に法的拘束力は認められる。」又は「本件条項に法的拘束力は認められない。」のいずれかを必ず解答用紙に記載しなければなりません。

これは当たり前のことではありますが、意外と受験生でも見落としてしまうポイントでもあります。

実際に本件条項の法的拘束力について内容がしっかり書かれていたとしても、最終的に結論として法的拘束力が認められるのか否かを書かなければ、この設問に対して受験生がどう結論付けたのかが分からず、採点者にも伝わらなくなってしまいます。

問いに形式的に答えることは、採点者にしっかり伝えるためにも、重要なポイントなので、問題を解く際に意識するようにしましょう。

次に、②実質的に答えることについては、こちらは内容面の問題になります。

今回の設問でいえば、本件条項の法的拘束力が認められるのかについて、法的三段論法に則って論述することが重要になります。

問いに答えるということは、論文を書く上で重要なポイントなので、過去問を解く際に必ず意識するようにしましょう。

(2) あてはめ力を鍛える 

行政法の論文式試験では、出題範囲は狭く、覚えなければならない定義や判例も少ない一方で、深いことが問われることが行政法の難しい部分といえます。

例えば、訴訟要件や行政裁量論などは何度も出題されます。処分性や原告適格については、受験生の多くが論証できる部分といえるので、ここでは合否の差はつきません。実際に合否の差がつくのは、あてはめの部分になるのです。もっとも、あてはめは多くの受験生が苦戦する部分でもあります。

その理由として、個別法の仕組みを解釈しなければならないということが挙げられます。

行政法の問題では、都市計画法や土地収用法など、個別の法律が資料として添付されることがよくあります。

実際に、これらの個別法から、法的な問題を解決しなければならない問題が出題されます。

これは行政法の最も特徴的な点といえます。

特に司法試験では複数の個別法が出題されることもあり、より難易度も上がります。

個別法は試験本番で始めてみる法律なので、現場思考で解かなければなりませんが、事前準備として、あてはめ力を鍛えることはできます。

あてはめ力を鍛える方法としては、過去問を解くことが参考になります。

過去問を通して、頻出論点である処分性、原告適格などについて、どのようにあてはめをすれば良いのかを学習することができます。また、再現答案や参考答案なども参照しながら、どのように個別法を仕組み解釈してあてはめをするのかを学ぶことができます。

特にあてはめについては、実際にアウトプットとしての練習をしなければ力がつかないので、行政法については特にアウトプットが重要になります。

判例を学習することも重要なので、判例の学習と並行して過去問を解くと、あてはめの制度が一気に上がるので、是非実践してみてください。

▼こちらの記事も合わせてご覧ください。
予備試験 論文式の対策と過去問勉強法とは?

4 サマリー

行政法は最初は苦手意識が強い科目といえますが、練習を積んでいけば一気に得意科目にできるので、過去問を中心に各分野のあてはめの仕方や個別法の解釈の仕方を学習してみてください。

5 まとめ

  • 行政法は予備試験短答式試験と論文式試験の出題科目
  • 行政法の短答対策としては、過去問を解きながら頻出分野を特定し、そこから優先的に対策することが重要
  • 行政法の論文対策としては、頻出論点である処分性や原告適格などの重要な分野について、過去問を中心にあてはめの仕方を学習する

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